宝塚記念が大幅売上アップで「競馬ブーム再燃」? 春G1売上好調の要因は?
26日に行われた宝塚記念の売上が、前年比+14.9%と大幅増の224億9947万3500円であることがわかった。
この売上は過去10年でみても最高であり、桜花賞、オークス、安田記念以外の8レースは前年比を上回る数字を残している。端から見ると「競馬ブームの兆し」にも見えるが……。
もちろん、インターネット馬券購入の「IPAT」が浸透し、スマートフォンの普及によってより馬券購入のハードルが下がった部分はあるだろう。今年はとりわけ充実したメンバーでG1レースが展開された面もあると思われる。
しかし、日本ダービーの入場人員も前年比+7.4%とアップしているなど、競馬場に脚を運ぶ人自体が増えていることがうかがえる。若年層、ライト層を取り込もうとCM戦略などをとったJRAの作戦勝ち、と言えなくもない。
実際、昨年のG1レースにおいても、各G1レースの多くの売上はその前年を上回っていた。有馬記念もその一つだが、メンバー構成の充実度は明らかに2014年が上回っている中で、15年の売上が50億円近く勝ったという点もまた、競馬ファンの土壌そのものが拡大している証明ではないだろうか。
宝塚記念に関しては、めずらしく「17頭」というフルゲートでのレースになったことも売上アップにつながったという意見もあるが、全体的に見れば、今競馬界が上昇気流に乗っていることは間違いない。この調子で、90年代の競馬全盛期を取り戻せれば最高なのだが……。