JRA「砂のスプリント王候補」新潟に見参!? 武豊マテラスカイをおびやかす?
19日の日曜日、札幌記念に大きな注目が注がれている。一方、重賞のない新潟のメインNST賞(オープン、ハンデ、ダート、1200メートル)に期待の1頭が出走する。1000万下、1000万下、準オープンと3連勝してきたオールドベイリー(牡4歳、栗東・中内田充厩舎)がこのレースで4連勝を目指す。
前回もここで取り上げたが新潟の越後ステークス(1600万下、ダート、1200メートル)を完勝。充実期を迎えて中1週で再び新潟へ登場。「精神面の成長が大きいですし、難しい面を考慮して調整している陣営の力が何よりです」と中井裕二騎手。続けて「中内田厩舎でなかったら大成できてないと思います。そのスタッフの努力に今回も応えたいです」と意気込み十分。
相手を見渡すと、ちょっと骨っぽいのがベストマッチョ(セ5歳、美浦・手塚厩舎)。新潟アイビスサマーD(G3、芝、1000メートル)出走で話題になった(最下位)。オープン勝ちはあるが重賞級とは言えない。ハンデはベストマッチョ56キロに対して、オールドベイリー54キロはお手頃。オールドベイリーと同じく前走1600万下勝ちの昇級戦、ハンデ54キロがアードラー(牡4歳、栗東・音無厩舎)。このところどちらかというと1400メートル戦のほうを得意としている。
ベストマッチョとアードラーが相手であればオールドベイリーの4連勝は濃厚か。ここを勝てば賞金加算も実現され、今後の視野が大きく広がってくる。場合によっては11月京都のJBCスプリント(交流G1、ダート、1200メートル)出走も見えてくる。直行は賞金的に無理かもしれないが‥‥。
JBCスプリントに出走できれば、そこに立ちはだかっているのが同世代のマテラスカイ(牡4歳、栗東・森秀行厩舎)。今年ドバイゴールデンシャヒーン(G1、ダート、1200メートル)出走にこぎつけ5着に好走。続く降級戦の1600万下特別を楽勝。そして中京プロキオンS(G3、ダート、1400メートル)を1分20秒3という驚異の日本レコードで快勝した。
ダートのスプリント戦線でマテラスカイに太刀打ちできる既成勢力はいないと見られている中、新興勢力としてマテラスカイに挑戦状を叩きつけるのがオールドベイリーになるかもしれない。
オールドベイリーは弾けるような黒鹿毛の馬体で弾けるように差してくる。前走の越後ステークス後、中井騎手は「以前は0から一気に100に入ってしまうようなところがありましたが、上手くギアチェンジができるようになりました」と語っている。中内田厩舎ならではの調整のたまものだろう。とはいえ、今でも力みは抜け切っていないようにも見える。更にリラックスして走れるようになれば、パワーアップできるはず。