「ファインニードル」セントウルS(G2)「不安」なし!? スプリントG1春秋「連覇」へ視界良好!!
スプリンターズS(G1、芝1200メートル)の前哨戦、セントウルS(G2、芝1200メートル)が9月9日、阪神競馬場で開催される。強豪集う中、1番人気濃厚なのがファインニードル(牡5歳、栗東・高橋義忠厩舎)だ。
ファインニードルは言うまでもなく春のスプリントG1、高松宮記念の覇者。今回のメンバーを見渡せば、本番スプリンターズSでライバルになりそうなレッドファルクス(牡7歳)、ナックビーナス(牝5歳)、レッツゴードンキ(牝6歳)、セイウンコウセイ(牡5歳)といった名前はない。ここは順当に勝利して本番に駒を進めてもらいたい。
ファインニードルは2歳の9月にデビュー、スプリント戦を中心に使われ、徐々に力を付けていく。4歳になった昨年6月、阪神の水無月S(1600万下、芝1200メートル)を勝利。重賞の北九州記念(G3、芝1200メートル)では5着だったが、次走のセントウルSを快勝。素質馬がようやく本格化した。G1初挑戦のスプリンターズSは12着という大敗だったが、春から夏にかけての疲れが出たのだろう。
スプリンターズS後はリフレッシュ。今年の始動戦は1月京都のシルクロードS(G3、芝1200メートル)。鞍上は久々の川田将雅騎手。1枠1番、好スタートから内々の2、3番手を追走。逃げ込みを図るセイウンコウセイを直線半ばで楽々とつかまえた。
そして3月中京の高松宮記念(G1、芝1200メートル)で2度目のG1挑戦。これまでファインニードルの馬主はシェイク・モハメド殿下だったが、この3月から馬主名義が海外と同じ「ゴドルフィン」に変更された。ロイヤルブルーの勝負服をまとった川田騎手は中団前目からのレース。長い直線を活かした末脚を発揮して、レッツゴードンキ、ナックビーナスをとらえてG1初制覇。ゴドルフィン(ダーレー・ジャパン)にとっても、高橋義忠調教師にとってもJRAのG1初勝利となった。
ファインニードルの強みは好スタートから先行、直線で堅実に末脚を伸ばしてくることだ。キレキレではないが常にリズム良く上がってくる(上がり3F最速を記録したのは出遅れて後方からのレースとなった新馬戦のみ)。今週からイギリスに遠征していた川田騎手が帰ってくる。高松宮記念に続きゴドルフィンブルーの勝負服、川田騎手がファインニードルを勝利に導いてくれるだろう。