JRA朝日杯FS(G1)「地味でも互角?」ケイデンスコールで高配当!? 不安は”現在の”新潟2歳S組?
ケイデンスコールには血統的魅力もある。父ロードカナロアには何の問題もない。4代母がダイナサッシュ。この系統からはステイゴールドを代表とする数々の名馬が生まれている。ジャパンC(G1)を勝ったショウナンパンドラ、名ステイヤーであり天皇賞・春(G1)2着の実績もあるフェイムゲーム、皐月賞(G1)、菊花賞(G1)、ジャパンCで2着だったドリームパスポートなどだ。
しかし、錚々たる一族の実績がそうであるように、本質はマイルよりは2000メートル級の中距離のほうが向いているのかもしれない。母の父も長距離タイプのハーツクライだ。とはいえ、ロードカナロア+距離長目向きの母系であるアーモンドアイ(牝3歳)が牝馬3冠を達成したように、ここでもケイデンスコールの好走は期待できる。
鞍上はC.デムーロ騎手。この秋、大レースでは好走止まりが続いていたが、8日の中日新聞杯(G3、芝2000メートル)ではギベオン(牡3歳)で重賞ゲット。差されたかに見えたが最後の最後にもう一伸びさせた腕はさすが世界のトップジョッキー。阪神JFではダノンファンタジー(牝2歳)で堂々のG1制覇。乗りに乗ってきた。
C.デムーロ騎手+ケイデンスコールがどんなレースをしてくれるのか楽しみだ。ただし、現在の新潟2歳Sは、札幌で開催されるWASJに一流騎手が結集してしまうため、高素質馬が集まりにくいレースとなった。ケイデンスコールが苦戦するならば「実際の相手関係」ということにもなるかもしれない。