JRA朝日杯FS(G1)「暴れん坊」マイネルサーパスが3強を一刀両断!? 「右へ左へ」ふらつき癖解消は?
古馬最強の一角であるスワーヴリチャードは、右回りでは内によれる癖があるため、大阪杯(G1)では早目にまくって先頭、内ラチ沿いを走って優勝した。しかし、マイネルサーパスは内にも外にもふらつくのでこの作戦は取れない。ダートで存在感を示していたアウォーディーは、先頭に立つとソラを使うため、武豊騎手はゴール直前で抜け出すという作戦を取った。マイネルサーパスもこの戦法が最適だろう。しかも、大外から強襲すれば、さらに外に馬がいる可能性は低い。
父はフォーティナイナー系のアイルハヴアナザー。アメリカの2冠馬だ。3冠目のベルモントS(G1)は脚部不安のため出走できず、そのまま引退。日本で種牡馬になった。しかし、めぼしい結果を出せずに今年アメリカに帰った。そのとたん、マイネルサーパスの登場だ。種牡馬の世界では珍しいことではない。マイネルサーパスには、G1を制覇して父の後継種牡馬になるという任務も課された。
陣営も丹内騎手も、マイネルサーパスはまだ本気で走ったことがないと言う。まっすぐに走らないのは遊びながら走っているからだろう。本気で走ったらどこまで強いのか底を見せていない。追い切りは軽快なフットワークというよりも、力を持て余しているようなダイナミックさだった。
荒削りだが未知の魅力にあふれる馬。無敗のグランアレグリア、アドマイヤマーズ、ファンタジストという強敵をなぎ倒せば、馬自身はもちろん丹内騎手もG1初制覇となる。人馬ともに大いに期待したい。