復帰2戦目バンドワゴン、2年7カ月ぶり「余裕の」勝利! ポテンシャルを見せつけ、すでに「秋G1」への期待も?
23日の中京10R・長久手特別。芝のマイル戦、1000万下条件のレースではあるが、今年に関しては多くの競馬ファンから注目されるレースとなっていた。
注目されていたのは、2014年に「クラシック有力候補」と騒がれた素質馬、バンドワゴンが出走していたからである。2歳時の新馬戦、エリカ賞を6馬身、5馬身と逃げで圧勝し、特に新馬では後に皐月賞や有馬記念で2着となるトゥザワールドを置き去りにしていた。3歳になってのきさらぎ賞こそ展開のアヤもあってトーセンスターダムに破れたが、そのポテンシャルには大きな期待がかけられていたのは間違いない。
しかしその後、脚部不安で2年もの間休養。ようやく復帰した今年2月のダート戦。+26キロでは勝負にはならず10着敗戦。そこからまた5カ月を経て、ついに芝のレースに帰ってきた。2番人気だったことからも同馬への期待の高さがうかがえるが、不安を感じながら買った人は多かったのではないか。
しかし、である。結果は1馬身1/4差の完勝。まさに完全復活といえるだろう。
そのレース内容も振るっている。福永祐一鞍上だったが、スタートでいきなり出遅れをかますバンドワゴン。この時点で一瞬諦めた人もいたかもしれない。しかし、その後かかり気味に前に進出し「定位置」である先頭を確保した。レースを引っ張る形同馬は、道中ずっと折り合いを欠いた様子で直線を迎える。
迎えた直線、バンドワゴンは後続に捕まったかのように見えたが、残り200mを切ってから一気に加速。後続を完全に競り落とし、最後追い込んできたトーセンデュークの追撃も余裕をもって交わしてゴールイン。2年7カ月ぶりの勝利を、他馬との実力差を見せつける形でつかんだ。