武豊騎手も警戒する大荒れの中京で福永祐一騎手が「1日5勝」の固め打ち!大爆発の陰に垣間見えた「トップジョッキー」たる理由

福永祐一騎手(Cake6より)

 先日20日、週末は中京競馬場に参戦している武豊騎手が自身のホームページを更新し、タイトルに『中京へ行ったらまずは馬場状態のチェックから』と銘打った。競馬にとって馬場状態がいかに重要な要素かということをここで語るつもりはないが、武豊ほどの経験豊富な騎手でも、今の中京競馬場の馬場傾向は複雑な状況になっている。

 開幕してから今週で4週目。今年は梅雨明けがやや遅めだったこともあって、開催日や平日にも雨が降った中京競馬場。すでに芝コースの内側は肉眼でも痛みが確認できるほど「ボコボコ」の荒れた状態だが、単純に外が伸びるとは限らないのが難しいところだ。

 実際に武豊騎手も『内ラチ沿いから3分どころぐらいまで芝が薄くなってボコボコしていますが、これが乾くと意外なほど走りやすいし、湿ると想像以上に脚を取られるんです』と綴っており、タイトル通り中京競馬場に着くなり入念な馬場チェックを行なうようだ。

 そして、迎えた23日のレース当日のことだ。第1レース開始まで、まだずいぶん時間がある午前9時頃、一人の騎手がコース内に入り、歩き回りながら入念なチェックをしている。てっきり武豊騎手かと思いきや、同じ関西のトップジョッキー・福永祐一騎手だった。

 時折、腕を組みながら、芝コースの内側から3分どころ辺りの馬場をうつむき加減に歩き回る福永騎手。おそらく頭で一日の作戦を練っているのだろうが、トップジョッキーのファンの前では見せない努力を垣間見た瞬間だった。

 その”成果”が実ったのかは定かではないが、福永騎手は第1レースであっさりと勝利を挙げると、第2レースも連勝。最高のスタートを切り、この日は1日5勝の固め打ちである。

 無論、そのすべてが朝の”予習”に集約されていると述べるつもりはないが、こういった地道な努力が今の福永騎手の地位を築いたことに間違いはない。

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