JRA「年度代表馬」史上最大のねじれ決着!? スペシャルウィーク白井元調教師らが”怒りの声”を上げたJRA賞の舞台裏
年度代表馬を始め、一年を通じて各部門で活躍した馬や競馬関係者を表彰するJRA賞。単純に栄誉というだけでなく、引退後に種牡馬や繁殖牝馬としての馬生が残っている競走馬にとっては、さらに重要な勲章でもある。これは他競技の年間表彰とは一味違う、競馬ならではの現象といえるだろう。
そういった背景もあって翌年1月に発表後には、毎年のようにファンやメディア間で議論を呼ぶ。今年も発表直後から様々な賛否両論を集めているが、18日、元JRA調教師の白井寿昭氏が『東京スポーツ』の取材に応じ、現行のJRA賞に疑問を呈した上で独自の見解を語っている。
「ポイント制にでもしたらいいと個人的には思う」
武豊騎手に初の日本ダービー制覇をもたらしたスペシャルウィークを始め、数多くの名馬を手掛けた白井元調教師。引退後した現在も『週刊ギャロップ』(サンケイスポーツ)で連載するなど競馬評論家として活躍している。そんな白井元調教師が疑問を呈したのは、記者投票によって行われている現在のJRA賞の選定方法に関してだ。
「それ(ポイント制)なら誰にでもわかる。レースの格で差をつけてさ。(現行の体制より)よほどスッキリすると思うよ」
現在のJRA賞は276名の記者、報道関係者による投票で決定している。共同通信社やNHKを始め、サンケイスポーツや日刊スポーツなど年間を通して競馬取材を行っているメディアの関係者が投票を行っているが、そこに競馬関係者やファンの意見が反映されているのかと問われると疑問が生まれる。逆に述べれば、だからこそ毎年のように議論を生むというわけだ。