JRAブラストワンピース「ディアドラ効果」で凱旋門賞(G1)に光明? 以前も「救われた馬」が……
今週末に開催予定の凱旋門賞(仏G1)。今年は日本から、キセキ(牡5歳、栗東・角居勝彦厩舎)、フィエールマン(牡4歳、美浦・手塚貴久厩舎)、そしてブラストワンピース(牡4歳、栗東・大竹正博厩舎)の3頭が参戦することもあり、例年以上に注目を集めている。
その大一番を前にブラストワンピースの陣営が「サンスポ」の取材に応じ、意欲を語った。同馬を所有するシルクレーシングの米本昌史代表は、「走り方、父(ハービンジャー)を含めた血統面から、欧州の芝が合うのではと関係者ではずっと話してきました」と、アーモンドアイではなくブラストワンピースで挑戦した理由を明かす。
事実、ブラストワンピースには海外の水があっているようだ。滞在先のニューマーケットではハードな稽古をこなしているが、岩藤助手は「環境には完全に馴染んでます」と明かし、さらに「(同じ遠征厩舎にいる)ディアドラには恋しちゃってますしね」と軽口も飛び出すほど調整が順調に進んでいるようだった。
「“恋”というのは言い過ぎかもしれませんが、元来、馬は集団で行動する生き物ですし、単独で行動するよりも気のいい仲間が近くにいたほうがいいのは当然です。
これまでも同様の事例は伝えられています。2017年に日本馬が香港に遠征した際には、メス同士ですが、興奮気味だったレッツゴードンキがスマートレイアーの近くにいると落ち着きを取り戻し、離れると寂しがって鳴いていたほど慕っていたと報じられました。また国内でも、昨年はモズカッチャンが遠征した際にともに行ったスマートレイアーにべったり。馬房からともに出発し、装鞍所でも近くにいたそうです」(競馬記者)
ブラストワンピースもディアドラのおかげで、落ち着いているのかもしれない。そして昨年はディアドラが近くにいたおかげもあり、いい結果を残せた馬もいたという。
「香港マイル(G1)で2着と結果を出したヴィブロスです。昨年、香港に遠征した際は馬房が向かい合わせ。パドックや装鞍所に行くときも一緒で、ヴィブロスがディアドラを先導していたそう。そして立ち止まればそのまま待ったりしていたとか。
ヴィブロスを管理する友道調教師も『お互い気持ちが通じるところがあるみたいです』と明かせば、ディアドラの橋田調教師も『いつも一緒にいてくれるおかげで落ち着いています』と話していましたほどでした。このとき同様 “ディアドラ効果”で、ブラストワンピースも凱旋門賞で好走するかもしれません」(競馬誌ライター)
ディアドラがブラストワンピースの勝利の女神になる?