JRA世紀の対決はコントレイル有馬記念「逃亡」の副産物!? 4歳牡馬に迫り来る”最弱世代”の汚名…… 矢作芳人師が明かした衝撃のシナリオ

 先週の日経新春杯(G2)は、前走の3勝クラスで8着に敗れていた5歳牡馬のショウリュウイクゾが飛び級で初重賞勝ち。1番人気に支持された4歳牡馬の素質馬アドマイヤビルゴは10着に大敗した。

 同世代の不振はこれだけではなく、中山金杯(G3)のディープボンドや京都金杯(G3)のタイセイビジョン、万葉S(OP)で人気を分け合ったブラックホールやアンティシペイトなども結果を残せなかった。

 11月のアルゼンチン共和国杯(G2)こそオーソリティの優勝で一矢報いたものの、以降の重賞勝ちは、チャレンジC(G3)のレイパパレ、ターコイズS(G3)のスマイルカナ、愛知杯(G3)のマジックキャッスルといずれも牝馬だった。

 昨年は同年度にコントレイル、デアリングタクトが牡牝揃って無敗の三冠を達成。アーモンドアイ引退後の競馬界を牽引する存在として期待も大きい。2頭がトップクラスの実力馬であることに疑いはないとはいえ、牡馬については早くも世代レベルを怪しむ声が出始めている。場合によっては、最弱世代という声もあるひとつ上の5歳牡馬と同じ憂き目に遭う可能性すらある。

 現在、コントレイル世代でNO.2の呼び声が高いのが24日のAJCC(G2)に出走を予定しているアリストテレスだ。陣営からマイラー宣言が出たサリオスの中距離参戦は不鮮明なこともあり、菊花賞(G1)で王者をクビ差まで追いつめたアリストテレスが一歩リードしていると見ていいだろう。

 それだけに、アリストテレスがAJCCで凡走するようなことがあると、コントレイルの今後にも黄色信号が点灯しかねない。

 また、『日刊スポーツ』がDeNA三浦大輔監督と、矢作芳人調教師の対談を報じており、その中でコントレイルの今後について気になる内容を触れていることも注目したい。詳細は本記事をご覧いただきたいのだが、矢作師は記事内でジャパンC参戦は候補として挙がっていたが、苦戦を強いられた菊花賞の内容から無理だと感じたと心境を吐露している。

 福永祐一騎手に相談した際、「有馬記念だと自信はない」という返答があったことが、出走の決め手となったようだ。福永騎手としては馬場の重さとコース形態に不安があった。中山の2500mと東京の2400mで距離は100mしか変わらないとはいえ、レースの質が長距離寄りになると考えているため、菊花賞の苦戦が脳裏をよぎったのかもしれない。

 コントレイルのベストは1800から2000mと明言した矢作師だが、春は大阪杯(G1)から宝塚記念(G1)、秋は古馬三冠を使っての引退を視野に入れているとも明かした。

 4歳の有馬記念で引退は、父であるディープインパクトも歩んだ道である。ホープフルSがG1に昇格したこともあり、コントレイルのG1勝利数は4勝。ディープインパクトの4歳始動時より1勝多いとはいえ、7冠馬の父に並ぶためには少なくとも3勝の加算が必要となる。

 ジャパンCで倒せなかったアーモンドアイがターフを去ったとはいえ、昨年の安田記念で同馬に完勝したグランアレグリアが今年は中距離参戦が濃厚。有馬記念を快勝したクロノジェネシスやデアリングタクトなど強力なライバルも健在だ。

 王者を目指すコントレイルにとって、昨年以上に厳しい戦いが待っているかもしれない。

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