JRA女王陥落ソダシの今浪厩務員「ゴルシの娘」オークス(G1)制覇に歓喜!? 報道に「真っ向反論」から単勝1.9倍8着惨敗も……まさかの激励

ソダシ 撮影:Ruriko.I

 23日、東京競馬場で行われた牝馬クラシックの第2戦オークス(G1)は、単勝1.9倍に推された無敗の女王ソダシ(牝3歳、栗東・須貝尚介厩舎)が8着に沈む波乱の結果となった。

 白毛の女王の快進撃が止まってしまった。

 昨年の阪神ジュベナイルフィリーズ、今年の桜花賞のG1・2勝を含め、ここまで5戦5勝と同世代を相手に絶対的な存在だったソダシ。日本だけでなく、世界的にも極めて珍しい白毛の活躍馬ということもあって、競馬の枠を超えた注目を集めていたが、今回のオークスではレース序盤から厳しいマークに遭い、ついに連勝が止まってしまった。

 単勝1.9倍という人気には「白毛人気」も多分に含まれていただろう。最大のライバル・サトノレイナスが日本ダービー(G1)へ回ったものの、父クロフネの産駒がこれまで芝1800mまでの重賞しか勝ったことがないという事実は、2400mに挑むソダシにとって、あまりにも重いデータ。当然ながら、周囲のメディアも挙ってソダシの不安点を報じていた。

 ただ、そこに異を唱えたのがソダシを担当している今浪隆利厩務員だった。

 事前に行われた『日刊スポーツ』の取材に「周りが言うだけで、俺は距離とかは気にしてない」と真っ向から反論。白毛の女王を最も知る腕利き厩務員が見せた自信は、ソダシを応援するファンにとっても大きな希望になったに違いない。

 しかし、結果は8着。レース後には主戦の吉田隼人騎手が「(敗因を)ひと言で言えば距離でしょうか」と厳しい“現実”を吐露した。

「クロフネ産駒が過去にオークスで3着している通り、2400mという距離はソダシにとって厳しくはあっても、決して絶望的な舞台ではなかったと思います。同世代相手なら能力で(距離の壁を)跳ね返してくれることを期待したファンも多かったはず。

しかし、元々の距離不安に加え、吉田隼騎手が『展開も厳しかった』と話していた通り、今回は前に行った馬に厳しい流れでした。結果は8着でしたが、4コーナーで1ケタ(の番手)にいた馬で先着を許したのは7着のククナだけ。吉田隼騎手や今浪厩務員が話していた通り、決して距離だけが敗因というわけではないと思います」(競馬記者)

 レース後、自身のTwitterを更新し「(ソダシが)無事に帰って来ました。応援ありがとうございます。よく頑張りました」と愛馬を労った今浪厩務員。結果的には残念な結末となってしまったが、一方で思わぬ“激励”があった。

 実はこのレースを勝利したユーバーレーベンの父ゴールドシップは、かつて今浪厩務員が手塩に掛けた名馬。レース後には「ゴルシの娘」というワードがトレンド入りするなど、一昨年の産駒がデビューした父にとっては、これが初のG1制覇となったのだ。

 これには今浪厩務員も「シップ子供がG1勝ちました(号泣マーク)」とツイート。ソダシの連勝が止まってしまったことは残念だが、自身のTwitterアカウントを「@TAKATOSHI_Gship」とするほど惚れ込んでいるかつての相棒の活躍は励みになったに違いない.

(文=銀シャリ松岡)

<著者プロフィール>
 天下一品と唐揚げ好きのこってりアラフォー世代。ジェニュインの皐月賞を見てから競馬にのめり込むという、ごく少数からの共感しか得られない地味な経歴を持つ。福山雅治と誕生日が同じというネタで、合コンで滑ったこと多数。良い物は良い、ダメなものはダメと切り込むGJに共感。好きな騎手は当然、松岡正海。

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