「遅れてきた大物」なのに早生まれ?「川崎の異端児」が圧巻のパフォーマンス、余裕残しの連勝に「中央行け」の声

2021年8月に早逝した怪物ドゥラメンテ。残した産駒は僅か5世代だったが、その中から直近2年の二冠牝馬リバティアイランドとスターズオンアース、さらに中長距離G1を3勝しているタイトルホルダーなどの“大物”が誕生した。
他にもドゥラエレーデがホープフルS(G1)、シャンパンカラーがNHKマイルC(G1)をそれぞれ勝利。そして牝馬のヴァレーデラルナがダート交流G1のJBCレディスクラシックを勝っている。さらに重賞ウイナーを挙げると、重賞2勝のドゥーラや先日の関屋記念(G3)を制したアヴェラーレなど枚挙にいとまがない。
そんな豪華なドゥラメンテ産駒の“重賞勝ち馬リスト”に南関デビュー馬が近い将来、含まれることになるかもしれない。
その馬の名前はプリーミー(牡4歳、川崎・佐々木仁厩舎)。“早生まれ”という意味を持つ川崎所属の4歳牡馬である。
一般的に競馬界で早生まれとは、馬産地が出産ラッシュを迎える3~4月よりも早く生まれた1~2月生まれの馬のことを指す。しかし、プリーミーが生まれたのは2019年12月27日。本来は20年の1月に誕生するはずだったが、出産がなんと2週間も早まってしまったのだ。
つまり、生産者の意図とすれば、現在プリーミーは20年生まれの3歳馬として走っているはずだった。ところが、19年の除夜の鐘が鳴る前に生まれてしまったため、扱いとしては19年の春に生まれた馬たちと同世代。もちろんルールに則って、現在4歳馬として登録されている。
そんなプリーミーが初陣を迎えたのは昨年の9月。本来なら2歳馬として走っていてもおかしくない時期に3歳馬として、既走馬を相手に川崎でデビューし、余裕の手応えで大差勝利を収めた。
その後は長期休養に入っていたが、待望の2戦目を迎えたのが22日の川崎競馬だった。
「川崎の異端児」が圧巻のパフォーマンス
11頭立ての1R・C3五六に出走したプリーミーは久々の影響か、馬体重は11か月前に比べて14kg増の553kg。その馬体は、明らかに余裕残しに映った。それでもファンは、プリーミーを単勝オッズ1.4倍の圧倒的1番人気に支持した。
本田正重騎手を背に五分のスタートを決めたプリーミーは、序盤は無理をせず中団5番手を追走。向正面で徐々に前との差を詰めていき、逃げた“5勝馬”のブルコを直線であっさりとらえると、最後まで楽な手応えのまま、3馬身差の勝利を収めた。
「よほどの不利がなければ勝てるとは思っていましたが、やはり強かったですね。“早生まれ”のハンデがあるとはいえ、さすがにこのクラスでは格が違う印象です。これから成長期を迎え、来年の今頃は中央で走っていてもおかしくないですよ。プリーミーはノーザンファームの生産馬で、オーナーは吉田和美氏。予定通り20年に生まれていれば、今年のNHKマイルC辺りを走っていてもおかしくなかったはず。
血統的にも魅力たっぷりで、母アトミカオロはアルゼンチンで、芝ダート問わず活躍し、G1も勝っています。3歳下の全妹は、昨年のセレクトセールで藤田晋氏に1億円超で落札されている期待馬なので、プリーミーにも期待したいですね」(競馬誌ライター)
ほんの数日早く生まれてしまったがために、競走馬としての王道を歩めなかったプリーミー。SNSでは「はよ中央に行け」という声も出たほどだったが、遅れてきたドゥラメンテ産駒の大物として、今後の走りにますます注目が集まる。
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