またもG1当日に「異常事態」発生!? ファンを置き去りにしてJRAは一体どこに向かっているのか
先週27日の高松宮記念(G1)は、1番人気のビッグアーサーが快勝した。
それも1:06.7という、中京競馬場の改装後の高松宮記念レコードとなるロードカナロアの1.08.1を1.4秒も短縮するスーパーレコードを樹立。当然ながら、居合わせた観客からは大きなどよめきの声が上がった。
福永祐一騎手が勝利騎手インタビューで述べていた通り、降ろされたリアルスティールが海外G1を勝った翌日のG1制覇とあって、観客からは新たなスプリント王の誕生を祝うとともに福永騎手にも大きな声援が送られる、まさに心温まる1シーンだった。
しかし、その一方で他陣営の関係者や一部のファンからは、今回の高松宮記念が行われた中京競馬場の芝コンディションに対して”大きな違和感”と”深い落胆の声”が集まっている。
ただそんな声も、今回の「異常事態」を考えれば当然なのかもしれない。
今回の中京開催の芝コースは、開幕週から例年通りの良好なコンディションに保たれていた。時には逃げ馬が逃げ切り、時には追い込み馬が豪快に差し切るなど、まさに最終週にG1が控えるに相応しいスリリングなレースをいくつも展開されていた。
無論、そんなレースを堪能できるのも芝コースを管理するJRAの馬場造園課の高い技術と努力の賜物。競馬関係者はもちろん、今となってはメディアや競馬ファンにとっても周知の事実となっており、裏方という大変な働きに感謝する他ない。
ところが、いよいよ高松宮記念が開催される最終週になって、そんな”敬意”は見事に裏切られることとなってしまった……。
最初に「事」が起こったのは高松宮記念の前日。10Rの岡崎特別(1000万下)で1200mのレコードがいきなり更新されたのだ。それも前述したロードカナロアの記録を大きく上回るものである。
レコード勝ちしたシゲルチャグチャグは、これまで20戦して今回が3勝目の条件馬。現状で2013年の年度代表馬ロードカナロアに敵う馬ではない。そんな馬が、それも極限のスピードを争うスプリント戦で、あっさりとレコードを更新したのだ。
それはつまり、最終週を迎えた中京競馬場の芝コンディションが、これまでと「激変した」ことを示していた。最大の問題はJRAがそれをファンやメディアどころか、現場の競馬関係者にさえ何一つ特別に告知していないことだ。
原因も理由も何一つ明かされないまま、芝コース激変の”混乱”は高松宮記念当日も続いた。
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