JRA川田将雅「今度こそ」ヴィクトリアマイル(G1)ミッキーチャームは「女子っぽさ」と「輸送」が鍵
続く前走は長距離輸送のない阪神牝馬S(G2、芝1600メートル)。初のマイル戦だった。ダイアナヘイローを行かせて3番手からの競馬で優勝。レース後、川田騎手は「(前走の大敗は)輸送の影響とは思っていたんですが、今日どれだけ走れるかで考えを変えないといけないと。でもやはり、その通りでした」とコメント。”女の子らしさ”がそれほど出なければ強力牝馬であることを証明した愛馬を称えた。
これで重賞勝ち馬として胸を張ってヴィクトリアMに臨むことになった。しかし、問題は関東への長距離輸送。川田騎手は「東京のG1は輸送が心配ですから手放しで『次も』とは言えませんが、みんなで対策を考えたいです」とコメント。中内田調教師も「東京への輸送が課題。厩舎に帰って作戦を練り直します」と語った。
ただし、ミッキーチャームが阪神牝馬Sで初めてのマイル戦を克服できた意義は大きい。しかも、3番手からの競馬で叩き合いをものにした。ヴィクトリアMはもちろんマイル戦であり、中山牝馬Sよりもレースは流れる。中山牝馬Sのようにかかってしまう不安は少ない。陣営が長距離輸送に対してどんな作戦を練っているのかは不明だが、川田騎手も含めたチーム中内田の厩舎力に期待しよう。
中内田厩舎と川田騎手のコンビは今年すでに重賞を5勝している。しかし、G1勝ちはまだない。川田騎手は皐月賞とNHKマイルCではやや不利を受ける不運も重なっている。
そして、ヴィクトリアMの後もコンビのG1挑戦は続く。オークスは桜花賞で1番人気ながら4着に負けたダノンファンタジー、日本ダービーは皐月賞2着のヴェロックス、安田記念は金鯱賞とマイラーズCを連勝しているダノンプレミアムという超豪華ラインナップ。
いずれも勝機のある馬ばかり。特に安田記念でのダノンプレミアムとアーモンドアイの対決は楽しみだ。まずは長距離輸送を克服したミッキーチャームがヴィクトリアMを制する姿が見られるかもしれない。