武豊が日本ダービー(G1)「6勝へ」メイショウテンゲン「ディープの血」開花に期待! 先週オークスの”追い風”も
日本競馬を牽引する大手牧場の御用達ジョッキーではなくなった武豊騎手は、現状、インティやキタサンブラックのような中小牧場の生産馬で結果を出していくしかない。それを象徴していたのが、メイショウカズヒメでのJRA通算4000勝。武豊騎手は「父の代からずっとお世話になっているオーナーの馬で区切りを達成出来て一段と嬉しく思います」と語った。
そして、日本ダービーではメイショウカズヒメと同じ松本好雄オーナーのメイショウテンゲンに騎乗することになった。
メイショウテンゲンは皐月賞トライアル弥生賞(G2、芝2000メートル)の勝ち馬であり、例年ならば日本ダービーの有力候補になっても不思議ではない。しかし、弥生賞が単勝39.1倍という人気薄での勝利であり、しかも皐月賞では15着に大敗しているだけに、ここではまったく人気にならない。
とはいえ素質のない馬が重賞を勝つことは滅多にない。道悪の中、馬場の外目を力強く伸びて、2着馬に1馬身半差をつけた弥生賞は見どころがあった。同馬の名(迷?)レースが初勝利を上げた未勝利戦(芝1800メートル)。直線に向くと2番手に抜け出し、あっさりと逃げ馬をつかまえる勢いだった。ところが、徐々に外へふくれていき、ゴール前では外ラチ沿いまで達していた。
このようにメイショウテンゲンは未完成であり、精神的にも未熟で競馬を理解していない面もある。だからこそ大化けの可能性を秘めている。皐月賞は最後方からの競馬で何もできずの15着。気分が乗らなかっただけかもしれない。武豊騎手との相性が合えば日本ダービーでその気になることもあるだろう。