JRA「抜けた存在」ダノンスマッシュの「懸念」は……函館SS(G3)父ロードカナロアに続く道
「同世代のタワーオブロンドン以外は強敵が見当たらないここは順当に勝ち負けになるはずです。安田隆行厩舎はロードカナロアも管理していました。ロードカナロアと同じローテを組んできたのは自信と期待の現れでしょう。昨年は函館と札幌で好走していますから、洋芝にはなんの問題もありません。
北村友一騎手から川田将雅騎手への乗り替わりもプラスです。北村友一騎手は大阪杯(G1、芝2000メートル)のアルアインでJRAのG1を初制覇しましたが、得意の先行流れ込みが決まりました。しかし、桜花賞のクロノジェネシスやヴィクトリアM(G1、芝1600メートル)のレッドオルガなど追わせる馬に騎乗すると進路取りなどで未熟な面を露呈しています。川田騎手は昨年、ファインニードルで春秋スプリントG1を制覇。現在リーディング独走中です。ここも強気の競馬をしてくれるはずです。
ただし、ダノンスマッシュがロードカナロア級のスプリント能力を持っているかというとそれには疑問符がつきます。高松宮記念では年齢的にも大きな上積みを見込めない6歳のセイウンコウセイとショウナンアンセムに先着を許しています。快勝したシルクロードSにしても2着がエスティタート、3着が函館スプリントSにも出走予定のティーハーフで、相手は一線級ではありませんでした。ひょっとするとG1を勝つには力不足という可能性もあります。
しかし、ロードカナロア以降、スプリント界ははっきり言って層が薄いのが現状です。大手生産者はスプリンターを作るのが目標ではありませんからね。ダノンスマッシュは伸び盛りの4歳、これからの成長次第ではスプリンターズSを優勝できるのではないでしょうか」(競馬誌ライター)
先の話はともかく、問題は目の前のレース。函館スプリントSではダノンスマッシュを買わないわけにはいかないようだ。函館スプリントSとセントウルSで好走し、スプリンターズSで高松宮記念に続き1番人気になるようであれば、そこで切るのも面白いかもしれない。