JRAデムーロ「子どもっぽい」連勝街道デュープロセスの気性が心配……能力超一流も独特の災いか
16日に行われるユニコーンS(G3、ダート1600メートル)に出走する4連勝中のデュープロセス(牡3歳、栗東・安田隆行厩舎)について検討しよう。
デュープロセスのデビュー戦と未勝利戦はJ.モレイラ騎手が騎乗した。未勝利戦では2着馬に6馬身差の圧勝。東スポのYouTube動画によると、未勝利戦後にモレイラ騎手は「この馬は芝を使わないほうがいい」とアドバイスしたそうだ。阪神のダート1400メートルは芝スタートになるが、芝の走りが上手ではなかったからだ。
未勝利戦勝利後、3連勝してユニコーンSで重賞初制覇に挑む。ただし、この3連勝はいずれも安定感のあるレースではなかった。3戦目の500万下(ダート1400メートル)はほぼ逃げる形だったが、差してきたボストンテソーロにハナ差まで詰め寄られている。4戦目の昇竜S(オープン、ダート1400メートル)は出遅れたため最後方から全馬を差し切る強い競馬だったが、重賞での出遅れは致命傷になりかねない。出遅れの原因は雨馬場での芝スタートで脚をすべらせたからだ。
この昇竜Sは北村友一騎手が騎乗予定だったが落馬負傷のためM.デムーロ騎手に乗り替わり。デムーロ騎手は「直線での瞬発力はすごかったです。強かったです。すごくいい馬です」と大絶賛した。偶然ではあったが、デュープロセスとデムーロ騎手というコンビが結成された。
コンビ2戦目となったのが、前走の青竜S(オープン、ダート1600メートル)。初めての1600メートル戦。出遅れることもなく、芝スタートも問題なくこなし、4番手につけられた。直線に向くと余裕のある手応えで抜け出したが、内から伸びてきたデアフルーグにクビ差まで迫られた。ユニコーンSでもデアフルーグが強敵になるが、絶対的な力の差は示せなかった。
デムーロ騎手の「前回(昇竜S)は内枠で行き脚がつきませんでした。今回は外枠で出していけたので問題なかったのですが、内枠だったらどうなっていたことか…。まだ子供っぽい面が残っている馬なんです。1600メートルで勝ってくれましたが、距離に関してはペース次第だと思います」というコメントは興味深い。