JRA「悲願」凱旋門賞へ「最大の壁」世界女王エネイブルが圧巻の10連勝! 「次走」はキングジョージでシュヴァルグランと対決か

エネイブル 競馬つらつらより

 まさに凱旋門賞(G1)制覇を目指す日本勢に、絶望を突き付けるような圧巻の走りだった。

 6日、イギリスのサンダウン競馬場で行われたエクリプスS(G1、芝2000m)はエネイブル(牝5歳、英・J.ゴスデン厩舎)が優勝。凱旋門賞(G1)連覇中の世界女王が今年初戦を堂々の勝利で飾った。

 8頭立てで行われたレースを、昨年11月のブリダーズCターフ(G1)以来で迎えたエネイブル。大外の8番枠から好スタートを決めると、すんなり2番手に付けた。手応え十分のエネイブルは、最後の直線でもったまま先頭に躍り出ると、そのままスパートを開始。

 だが、そんな大本命馬をマークしていたマジカルの脚色も光るものを見せていた。

 追いつけるようで、追いつけない。一瞬、エネイブルを捉えかけたマジカルだったが、そこから抜かせないのは女王たる所以か。“負けない世界女王”が着差以上の強さを見せつけて、今季初戦を勝利で飾った。なお、鞍上は主戦のL.デットーリ騎手だった。

「エネイブルらしい力強い競馬でした。必死に食い下がったマジカルは昨年のブリダーズCターフでもエネイブルに迫った馬(2着)。今年になって重賞を連勝した後にタタソールズゴールドC(G1)で3連勝。前走のプリンスオブウェールズS(G1)でも2着と今、紛れもなく世界トップクラスの強豪なんですが、それ以上にエネイブルが強かったという印象を受けました。

エネイブルはこれで一昨年から10連勝。今年の目標は当然、凱旋門賞3連覇になります。日本からはフィエールマンやキセキ、ロジャーバローズ、ブラストワンピースらが挑戦予定ですが、今年も最大の壁になることは間違いないでしょうね」(競馬記者)

 気になる今後だが、次走は「ジョン(ゴスデン調教師)とハーリド殿下が、キングジョージを考えている」とレーシングマネージャーのT.グリムソープ氏が語った通り、キングジョージ6世&QES(G1)になることが濃厚。

 日本からはシュヴァルグランが出走を予定しているが、世界女王との激突が見られそうだ。

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