JRA宝塚記念(G1)「批判覚悟」北村友一が語る大阪杯の勝因!! 「自己ベスト」覚醒したアルアインが「ノーステッキ」でG1連勝!?
2年前の皐月賞を勝って以降、10戦して【0.3.2.5】。掲示板を外したのは距離が長すぎた菊花賞(G1、7着)だけという一方、あと一歩勝ち切れない競馬が続いた。
一体、どうすれば相棒を勝たせることができるのか。北村騎手が考えたのは、アルアインの「気持ち」を最大限重視することだった。
レース後「追い出したときの反応は抜群に良くて、ただ坂を上った辺りからもともとフワッとするクセがあるので、少しソラを使いながら脚色が鈍ってしまった。そこでも気持ちだけは害さないように、ステッキをあえて入れないように。あとはもう『なんとか、しのいでくれ』と願って追っていました」と勝因を語っている。
「馬がソラを使った場合、騎手は直ちにムチを入れて叱咤するのが一般的。しかし、アルアインはそれをすると、さらにへそを曲げてしまうことを北村騎手は理解していたんでしょうね。
北村騎手が大阪杯以前にアルアインの手綱を執ったのは、昨年の天皇賞・秋(G1)。4着に敗れたレース後『相手が強かった中、集中力を欠きながらも頑張ってくれた』とコメントしていました。
この時はまだムチを使っていましたが、すでにアルアインの気性面の課題を問題視していたのは間違いないでしょう。大阪杯は、その課題を見事にクリアした結果。今回も場合によってはノーステッキで勝つシーンが見られるかもしれませんよ」(別の記者)
栗東の坂路で行われた1週前追い切りでは4ハロン50.8秒、ラスト12.6秒で自己ベストを更新。「太目残りを解消するため」(陣営)ハードな内容になったが、久々にG1を勝った充実ぶりを見せつけている。
北村騎手の勇気ある決断で「覚醒」したアルアイン。今回は大阪杯のメンバーに同世代のダービー馬レイデオロが加わるが、今ならまとめて負かす可能性もあるはずだ。