JRA「G3なら…」ステイフーリッシュ函館記念は好走必至?
ステイフーリッシュの不安要素としてまず挙げられるのが成長力です。チャレンジCではエアウィンザー、鳴尾記念ではメールドグラースに負けています。エアウィンザーはステイフーリッシュが京都新聞杯を勝った昨年の春時点ではまだ条件馬でした。また、同世代のメールドグラースは昨年春時点ではまだ500万下も勝てていません。その後に成長したエアウィンザーとメールドグラースに完敗しているということは、ステイフーリッシュの成長力に疑問がつくということです。
もう1つはハンデの57.5キロです。これまで57キロを背負ったのは日本ダービーと菊花賞、大阪杯の3回ですが、いずれも惨敗しています。G1では足りない馬なのでどちらも度外視していいのですが、エアスピネルの58キロと0.5キロ差というのは明らかに不利でしょう。陣営がもっとも気にしているのも57.5キロのハンデです」(競馬誌ライター)
なるほど、前走の鳴尾記念は3着だったとはいえ、超スローの逃げがはまらなければ何もできないブラックスピネルをつかまえられなかったのは情けなかった。馬券から外すのは勇気がいるが、飛んでくれたほうが配当妙味はある。
しかしながら久々に騎乗する中谷雄太騎手には期待したい。デビューからの3戦でステイフーリッシュの手綱を取ったものの、その後の落馬で戦線離脱。今回、中谷騎手に戻ったのは人と人のつながりを大切にする矢作芳人調教師らしい配慮だろう。今春は矢作厩舎のカフジプリンスで天皇賞・春(G1、芝3200メートル)に挑戦した。
ステイフーリッシュが勝てば、中谷騎手はデビュー22年目での重賞初制覇となる。それはとても素晴らしいことだ。