JRA・M.デムーロ「大器」エスポワール4馬身差圧勝に複雑!? 「3歳G1戦線に大きな1勝」も女王ラヴズオンリーユーのライバル出現に……
飛躍の秋に向け、「大器」が貴重な勝利を飾った。
14日、中京競馬場で行われたシンガポールターフクラブ賞(1000万下)は、1番人気だったエスポワール(牝3歳、栗東・角居勝彦厩舎)が優勝。4馬身差の圧勝で、単勝1.9倍の圧倒的人気に応えた。
10頭立てで行われた芝2000mのレース。好スタートを決めたエスポワールはハナを主張したブラックジェイドを行かせる形で2番手をキープ。ここ3戦は中団からの競馬だったが、この日は雨の影響で馬場が重いこともあって、鞍上のM.デムーロ騎手は前からのレースを選択したようだ。
前半の1000m通過は61秒。馬場を考慮すれば締まった流れといえるが、向正面でドンアルゴスが早めに進出を開始したことで、さらによどみのないペースになった。
エスポワールは最後の直線に入ったところで先頭集団に並び掛けると、一瞬で抜き去って先頭に。そこからは、まさにワンサイドゲームだった。2番人気のコーカスが必死に食らいつくが、後続との差は離れる一方。ラスト50mはほぼ追われずに、独走のままゴールした。
「力のある馬。いい位置で競馬ができましたし、こういう馬場も上手いです」
レース後、4馬身差の圧勝劇にデムーロ騎手はご満悦。レースを見守った角居勝彦調教師も「体も良くなりましたね。使い込むと厳しい馬なので、いい形で間隔を空けて使ってこられた」と手応え。「賞金を加算できてよかった」と、先に控えるラスト一冠・秋華賞(G1)を見据えた。