JRAレパードS(G3)「クリソベリルの2着経験」ヴァイトブリックの可能性は?
8月4日、新潟競馬場で3歳限定のダート重賞、レパードS(G3、ダート1800メートル)が開催される。重賞初制覇がかかるヴァイトブリック(牡3歳、美浦・和田正一郎厩舎)について検討する。
3歳ダート王決定戦、ジャパンダートダービー(Jpn1、ダート2000メートル)は1.2倍という圧倒的人気を背負ったクリソベリルが無敗の4戦4勝で楽勝した。このレパードSにはクリソベリルの2着になったことがある3頭が出走する(最後のカッコ内はクリソベリルとの着差)
アヴァンセ 3歳500万下(ダート1800メートル) 2着(7馬身)
ヴァイトブリック 兵庫CS(Jpn2、ダート1870メートル) 2着(5馬身)
デルマルーヴル ジャパンDD(Jpn1、ダート2000メートル) 2着(3馬身)
3頭ともレパードSの有力候補となるが、なかでも健闘したのはヴァイトブリックだろう。兵庫CS では3番手のクリソベリルを4、5番手でマーク。4角ですっと先頭に立つクリソベリルのスピードにはついていけなかったが、それでも懸命に追いすがり、3着馬には2馬身半差をつけて2着を確保した。
ところが続く前走のユニコーンS(G3、ダート1600メートル)では11着に大敗してしまった。出遅れたため中団からの追走になったが、最後までエンジンはかからずじまい。馬が走る気をなくしてしまったのだろう。これは気性面の課題があることを示している。レースでテンションが高くならないようにするため、今回はすでに新潟競馬場に入厩、滞在競馬で実戦に臨む。
ヴァイトブリックを管理する和田正一郎厩舎にとって先週の日曜日は記念すべき1日だった。所属するライオンボスがアイビスサマーダッシュ(G3、芝1000メートル)を1番人気に応えて優勝したからだ。この日、ヴァイトブリックは新潟で時計を出している。和田調教師が「随分力んでいる感じは見受けられました」とコメントしているように、気性面の問題は簡単には解決できない。
しかし、31日の本追い切りは持ったままの楽走。精神的にはずいぶんと落ち着いているように見えた。滞在効果が出てきたのだろう。これなら大丈夫そうだ。和田調教師は「諸刃の剣、という感じもありますが、前進気勢の強いところ、長く脚を使えるところは良いところではないかな、と思います」と期待している。