【徹底考察】スプリングS(G2) ロードクエスト「正当評価される頃には、後のマツリダ!?」
3走目は昨年末のホープフルS。約4か月ぶりのレースだったが、馬体重は前走比+4kgと数字面での問題はなかった。スタートはやはり出遅れて最後方から。3コーナーから早めの進出を試みるが、途中でハートレーと接触する一幕も。直線も外から鋭く脚を伸ばすが、結局ハートレーに0.2秒及ばない2着だった。
結果的にハートレーに完敗したが、述べるまでもなく本馬は4か月の休み明けで、すでに賞金も持っているため、ここでの課題はあくまで2000mのレースを使うことにあったはず。そう考えれば、負けて悲観するような内容ではない。
レース自体は、前半が62.1秒というスローペース。そこで折り合えたのは、本番の皐月賞はもちろん、その後にもつながるだろう。そして、共同通信杯で惨敗したハートレーだが、ホープフルSの内容は決して弱いものではないはずだ。
いずれにせよ、この敗戦で本馬の評価を下げる必要は、まったくないといえるだろう。
【血統診断】
マツリダゴッホ×チーフベアハートという配合は数が少ないので何とも言えない。だが、マツリダゴッホ×ダンチヒ系ならば朝日FS(G1)2着のアルマワイオリが該当する。アルマワイオリは、他にもアーリントンC(G3)2着やニュージーランドT(G2)3着などがある仕上がりの早いマイラーだ。ただしロードクエストの場合は母母父にリアルシャダイ、母母母父にノーザンテーストが入っていることから中距離までなら問題なさそう。マツリダゴッホ産駒は今のところマイラーが中心で距離に限界がありそうだが、本馬の配合なら日本ダービーも守備範囲ではないだろうか。
≪結論≫
繰り返しになるが、ホープフルSの敗戦で本馬の評価を下げる必要はない。言い換えれば、前走分だけ走れれば、ここでも勝ち負けの競馬になるはずだ。最大の課題は、やはりスタート。それも今回の中山1800mは直線の坂からのスタートとなるので、ダッシュが付かなかった場合は致命的なロスになる恐れがある。スプリングS(G2)はあまりゆったり行き過ぎないようにしたいところだ。
最後に、今年の牡馬クラシックは近年まれに見るハイレベル。したがって本馬が主役の一頭として皐月賞を迎えるためには、ここは勝ち負けではなく「勝ち方」が問われる一戦になるだろう。3強に割って入るような走りで存在感を示してほしい。
(監修=永谷 研/美浦担当)