【重賞展望】過去にはハープスター、ジャスタウェイ、ロードクエストなど……夏の2歳戦一番の出世レース・新潟2歳S(G3)に今年も「大器」が続々と集結!
夏競馬もいよいよ終盤に差し掛かり、2歳の出世レース新潟2歳S(G3)の季節がやってきた。
新潟競馬場が改修され、距離が直線の長い1600mに変更されてからは、2007年1着のエフティマイアが翌年の桜花賞(G1)、オークス(G1)共に2着。08年1着のセイウンワンダーは2歳王者、11年2着のジャスタウェイは後に天皇賞・秋(G1)、ドバイDF(現ドバイターフ)を勝って世界一の評価を得た。
さらに13年はハープスター、イスラボニータというクラシックホースのワン・ツー。昨年の勝ち馬ロードクエストも今年のNHKマイルC(G1)で2着している。今年もここから”大物”が出現するのだろうか。
登録馬の大半が1勝馬ということもあって優劣が不透明な部分も多いが、新種牡馬ルーラーシップ産駒のイブキ(牡、美浦・奥村厩舎)には、早くも大きな期待が掛かっているようだ。
「G3くらいなら、何とかなると思う」開業3年、未だ重賞を勝ったことのない奥村武調教師が”大きく出る”には理由がある。6月の新馬戦以来のレースとなるイブキだが、中間の調整は至って順調。すでに年上の調教パートナーと互角以上の動きを見せている。
「初戦はセンスの良さを見せてくれたし、2着馬がすぐ勝ち上がったように相手に恵まれたものではなかった。中間はここ目標に調整。1週前追いが年長馬を煽るすごい動きで、能力の高さを再確認した」と師は自信を深めている。
父は新種牡馬争いの中でも本命視されているルーラーシップ。初年度産駒から「キングカメハメハの代役」という大任を背負ったルーキーの産駒が早々に重賞Vを決めるか。鞍上に昨年の覇者・田辺裕信騎手を招き、万全の態勢で挑む。