JRA岩田康誠息子「重賞チャンス」ギベオン毎日王冠(G2)に勝機はあり?
10月6日(日)に東京競馬場で開催される毎日王冠(G2)。マイル~中距離を主戦場にする強豪たちが、秋の始動戦として選択することも多く、毎年豪華な顔ぶれが揃う。そこで復活が期待されるのが、ギベオン(牡4歳、栗東・藤原英昭厩舎)だ。
昨年のNHKマイルC(G1)では、勝ち馬ケイアイノーテックとタイム差ナシの2着と好走。続くセントライト記念(G2)こそ13着と惨敗を喫したが、暮れの中日新聞杯(G3)では古馬相手に重賞初制覇を達成。中団追走から直線で先頭に立つと、一度はショウナンバッハに交わされるも底力を見せて盛り返し、ハナ差先んじて優勝。今後も期待できる勝ち方を見せた。
だが、その後が続かない。始動戦の金鯱賞(G2)を6着で終えると、ダービー卿CT(G3)では勝ち馬の後ろという絶好のポジションをキープするも5着。前走の鳴尾記念(G3)では2番人気に支持されるも4着に終わるなど、掲示板には載るものの、それよりも上にはいけないもどかしい状況が続いている。
「金鯱賞はダノンプレミアムが勝ちましたが、それ以外にもリスグラシューやペルシアンナイトなど歳上のG1馬がずらりと揃っていましたからね。ある意味格上挑戦だったので、この結果も仕方なかったのでは?
ダービー卿CTはイマイチでしたが、前走の鳴尾記念ではゲートでつまずき出遅れが敗因でしょう。鞍上の福永祐一騎手も『落ちそうになった』とレース後に話すほど形を崩し、『やりたい競馬ができなかった』と振り返っています。それでも最後の直線で脚を伸ばして4着。ゲートでのトラブルさえなかったら、もっと上に入っていたかもしれません。調子は上向いていると見ていいはずです」(競馬記者)
約10カ月振りの勝利がかかるギベオン。鞍上はジェンティルドンナでの牝馬三冠、ロードカナロアでの香港スプリント連覇など輝かしいキャリアを誇る岩田康誠騎手の次男・望来騎手が務めるという。
「同期では斎藤新騎手が28勝と一番多く勝ち星を上げ、望来騎手は23勝で2位。ですが、重賞はすでに3回と同期の中では最も多く騎乗し、大舞台での経験を着実に積んでいます。ギベオンはこれまで岩田望騎手が重賞で騎乗した馬よりも実績もありますし、人気を集めるはず。本人としてもチャンスだと感じていますし、気合いが入っているでしょうね」(競馬記者)
岩田望騎手はギベオンの中間の調教に何度も騎乗し、しっかり乗り込んだという。そして岩田望騎手を背に栗東CWコースで、僚馬を2馬身追走する形で行われた最終追い切りでは、楽な手応えで先着。状態の良さをうかがわせる走りを見せている。
岩田望騎手とギベオンは強力なライバルを相手にどんな走りを見せるのだろうか? 上位進出を期待したい。