JRAエリザベス女王杯(G1)「スミヨン×ラッキーライラック」で一変!? 実力上位もちぐはぐなこの1年
秋の女王決定戦・エリザベス女王杯(G1)が、10日、京都競馬場で開催される。アーモンドアイを始め、リスグラシューやディアドラなど、有力牝馬は不在だが、だからこそラッキーライラック(牝4歳、栗東・松永幹夫厩舎)は結果を残し、世界を相手にするライバルたちへの挑戦状を手に入れたいところだろう。
一昨年、ラッキーライラックは阪神ジュベナイルF(G1)を制し、2歳女王に輝いた。ここから輝かしいキャリアを積み上げるかと思いきや、その前にアーモンドアイが立ちふさがり、結局牝馬3冠は無冠に終わった。
そして今年の中山記念(G2)では年長牡馬相手に2着と好走したが、1番人気に支持された阪神牝馬S(G2)で8着。続くヴィクトリアマイル(G1)では巻き返しが期待されたものの、超ハイペースで流れたこともあり、ラッキーライラックには展開が向かず4着。それでも、日本レコードを記録した勝ち馬ノームコアから0秒1差と実力の一端を垣間見せた。
「前走の府中牝馬Sは休み明けながら3着。勝利はなりませんでしたが、前走後、管理する松永調教師は『競馬自体は良かった』と評価し、今日は1、2着馬が強かったものの、『本番では巻き返したいですね』と意欲を見せていました。
早くから期待を懸けられていた1頭ですが、現段階ではG1競走勝利は阪神JFのみ。陣営としてはそろそろG1競走2勝目がほしいところでしょう。叩き2戦目ですし、状態もあがっているはず。アーモンドアイらも不在ですし、ここで存在感を見せてもらいたいですね」(競馬記者)
悲願のG1・2勝目を狙うラッキーライラック。今回は鞍上を主戦の石橋脩騎手から、短期免許で参戦中のC.スミヨン騎手に変更して大一番に挑戦する。
「ラッキーライラックの馬主はサンデーレーシング。石橋騎手は『最高の結果』が求められ、『負けたら、乗り替わり』というウワサが絶えませんでしたが、ついにその時が来たという感じですね。
フランスのトップオブトップであるスミヨン騎手は、来日初日に富士S(G3)でレイエンダに騎乗して2着に入ると、翌週はダイアトニックでスワンS(G2)を勝利。ただG1ではヒシゲッコウで臨んだ菊花賞が10着、サートゥルナーリアの天皇賞・秋はサートゥルナーリアでは6着と結果を残せていません。さらに3週連続で制裁を受けるなどまだ本領を発揮しているとは言い難い状況ですが、そろそろ日本の競馬にも慣れてきたでしょう。久々のJRA・G1勝利をあげてもおかしくないですよ」(競馬誌ライター)
ラッキーライラック×スミヨン騎手がどんな走りを見せてくれるのか。今から楽しみだ。