JRA藤田菜七子「通算100勝達成」は天国から地獄!? 「残り3勝」カウントダウンも思い出される「菜七子ルール」導入までの大苦戦
待望のG1初制覇が期待された、今月のJBCスプリントで見せ場たっぷりの2着。充実のシーズンを送っている藤田菜七子騎手が、いよいよ通算100勝に向けてカウントダウンに入っている。
現在、関東リーディング10位にランクインするなど、最早ただ勝つことが大きなニュースにはならないほどの存在に成長した藤田菜七子騎手。
そんな競馬界のヒロインにとっても、あと「3」に迫った通算100勝はメモリアルな瞬間になるに違いない。
「藤田菜七子騎手に限らず、若手騎手にとって、当面の目標が通算100勝を達成すること。通算101勝になれば、いわゆる見習騎手の減量特典が解消され、周囲からも一人前の騎手と認められます。
JRAでは通算5年目を過ぎると、101勝達成の如何に関わらず減量特典が解消されるので、若手にとって5年以内の達成は1つのステータスになります。間もなく達成する藤田菜七子騎手は今、4年目。女性騎手としてはもちろん、1若手騎手としても十分に優秀な成績だと思いますね」(競馬記者)
ただ、一人前の騎手となることは、当然ながら減量特典の恩恵を受けられなくなるということ。C.ルメール騎手や川田将雅騎手を始めとしたトップジョッキーとも同じ条件になるため、この101勝を境に成績が大きく下降する若手騎手も少なくないという。
そして、それは女性騎手の減量特典が継続される藤田菜七子騎手にとっても、決して例外ではないようだ。
「斤量の恩恵がなくなることも然ることながら、問題は今まで『(斤量面で有利な)減量騎手だから』といった騎乗依頼がなくなることです。
単純に同じ斤量を背負うなら、若手よりもトップジョッキーに依頼しますよね。
藤田菜七子騎手は、例え101勝を達成しても『永続』となる女性騎手の減量特典-2kgがあるので、まだ影響は少ない方だと思いますが、今のような絶好調というわけにはいかなくなる可能性が高そうです」(別の記者)