2019JRA年度代表馬決定戦:有馬記念。栄光を手にするのはアーモンドアイ、スワーヴリチャード、リスグラシュー、フィエールマン?条件を徹底検証。
アーモンドアイの参戦も決定し、役者が揃った今年の有馬記念。確かに豪華メンバーが揃ったが、このレースはもう一つ別の側面も持ち合わせている。それが「2019年のJRA年度代表馬」を決める一戦ということだ。実際にリスグラシューの矢作調教師は「年度代表馬を狙う」といった発言をしているし、アーモンドアイでほぼ確定だった昨年と違い、今年は多くの馬にチャンスがある。
現在のところ、今年の年度代表馬候補は五指に余る状態だ。3歳クラシックは牡馬も牝馬も勝ち馬がすべて異なり、古馬中長距離路線も同様に勝ち馬はすべて違う。ここまでJRAのG1レースを2勝しているのは、安田記念とマイルCSを勝利したインディチャンプのみ。
しかしマイル路線のみの実績は、海外G1勝利などのプラスアルファがないと年度代表馬に結びつきにくい。同様にNHKマイルCと香港マイルを勝利したアドマイヤマーズも、年度代表馬を狙うには実績不足といえるだろう。またチャンピオンズCを勝ち今年無敗のクリソベリルも数票は入りそうだが、ダート路線の年度代表馬はいないのが現状だ。さらに香港のG1レースを2勝したウインブライトも、JRAでのG1勝利がないので票を集めるのは厳しいだろう。
過去の傾向を見ても、やはりクラシック戦線や天皇賞、宝塚記念、ジャパンカップといった中長距離路線を勝利した馬が圧倒的に票を集めやすい。実際に過去10年の年度代表馬とその年のG1実績を見るとわかりやすい。
2018年 アーモンドアイ(G1・4勝・ジャパンカップ、3歳牝馬三冠)
2017年 キタサンブラック(G1・4勝・大阪杯、有馬記念、天皇賞春&秋)
2016年 キタサンブラック(G1・2勝・ジャパンカップ、天皇賞春)
2015年 モーリス(G1・3勝・安田記念、マイルCS、香港マイル)
2014年 ジェンティルドンナ(G1・2勝、ドバイシーマC、有馬記念)
2013年 ロードカナロア(G1・4勝・高松宮記念、安田記念、スプリンターズS、香港スプリント)
2012年 ジェンティルドンナ(G1・4勝・ジャパンカップ、3歳牝馬三冠)
2011年 オルフェーヴル(G1・4勝・3歳クラシック三冠、有馬記念)
2010年 ブエナビスタ(G1・2勝・ヴィクトリアマイル・天皇賞秋)
2009年 ウオッカ(G1・3勝・ヴィクトリアマイル、安田記念、ジャパンカップ)