JRA横山典弘「新春ポツン」炸裂! 「心臓に悪い」「終わったと思った」も波乱演出でファン大喜び!?
12日、中山競馬場で行われた初咲賞(2勝クラス)は2番人気のエアジーンが優勝。
2着に1番人気のシークレットランとほぼ順当な結果だったが、それら2頭よりもファンの注目を集めたのが6番人気ながら3着に好走したウィナーポイント(牝5歳、美浦・和田勇介厩舎)だ。
「最後方、少し離れました――」
12頭立ての芝2200mのレース。手ごろな頭数だっただけに道中は、馬群が一塊になる落ち着いた流れだったが、実況通り、集団から「ポツン」と離れて追走していたのがウィナーポイントだった。
伏兵とはいえ、単勝15.8倍。1000m通過が62.6秒というスローペースに頭を抱えたファンは少なくなかったのではないだろうか。鞍上は、ポツンといえばこの男、関東の大ベテラン横山典弘騎手である。
4コーナーを回って最後の直線。ウィナーポイントは大外を回ったこともあって、まだ最後方だった。早めに1番人気のシークレットランが抜け出したところをエアジーンが捉えに行く。2頭が抜け出す形で上位争いは早々と決した。
人気馬2頭の叩き合いの結果は、エアジーンがクビ差で勝利。堅い決着になったと思いきや、取り残された馬群の中でグイッと半馬身だけ抜け出したのが、なんとウィナーポイントだったのだから驚きだ。
「いやあ、びっくりしました。横山典弘騎手のポツンということで、道中は注目していたんですが、直線に入っても最後方。上位争いに目が移って『さて、3着は……』と思ったところで赤い帽子(3枠3番ウィナーポイント)が突っ込んできましたからね(笑)。お見事でした」(競馬記者)
ちなみに上がり3ハロンは、中団から差し切ったエアジーンが第2位。猛烈な巻き返しを見せたウィナーポイントは、さらに0.6秒も速い最速だった。この強烈な末脚を引き出したのも、横山典騎手のベテランらしい腹を括った騎乗の賜物。代名詞となる「ポツン」の真骨頂だ。
この騎乗にはレースを見守っていたネット上のファンも「心臓に悪いわ(笑)」「終わったと思ったけど、さすが」「典さん、ポツンからしれっと3着w」など横山典騎手の騎乗を称賛。
6番人気の伏兵を馬券圏内に入れたこともあって「ありがとうございます!」という声も多く見られた。
末脚不発もあるが、今回のように横山典騎手にしかできないような豪快さが魅力のポツン。騎手35年目を迎える関東の大ベテランが年明け早々に存在感を示した。