JRA共同通信杯(G3)C.ルメール騎乗のダーリントンホールに要警戒! 不気味なゴドルフィン2頭出し
無傷の3戦3勝で出走予定のマイラプソディに注目が集まる16日(日)の共同通信杯(G3)。だが、登録馬の中に不気味な勝負服の馬が2頭いることにお気づきだろうか?
「青・袖水色一本輪」という勝負服の馬が2頭登録されている。ゴドルフィンの勝負服である。厩舎は異なるが、この共同通信杯にゴドルフィンはダーリントンホール(牡3歳、美浦・木村哲也厩舎)とマートルフィールド(牡3歳、栗東・矢作芳人厩舎)の2頭を送り込んでいる。
マートルフィールドはキャリア1戦のみで未知数な部分が多いが、もう一方のダーリントンホールは、これまでの3戦を見る限り、警戒すべき存在となるかもしれない。
今回はC.ルメール騎手がダーリントンホールの手綱を取る予定になっている。昨年、木村哲也厩舎はJRAで36勝を挙げているが、その36勝中10勝はルメール騎手の手綱によるものだ。この10勝という数字は木村厩舎から騎乗依頼を受けた騎手の中でも最も多い。ルメール騎手とダーリントンホールは今回が初コンビだが、好相性の騎手と厩舎の組み合わせでの出走となる。
昨年7月に函館で新馬勝ちを決めた時、手綱を取っていた池添謙一騎手は「ここではモノが違ったかな」と語っている。開催後半の函館・芝1800mで2歳馬が1分50秒を切る時計を叩き出したのだから当然だろう。だが続く札幌2歳S(G3)では池添騎手が乗って3着、休養を挟んだ昨年11月の中山・葉牡丹賞ではW.ビュイック騎手が騎乗して3着と、「モノの違い」を発揮し切れずに敗れている。
札幌2歳Sの敗因について、池添騎手は「勝負どころで前の馬が下がってきて、スムーズに捌き切れなかった。もったいなかった」と語る。また、葉牡丹賞での3着について、ビュイック騎手は「久々のせいか、追ってからの反応がもうひとつだった」とレース後にコメントしている。近2走に関しては実力を出し切ることができなかった、と判断すべきかもしれない。
記者もダーリントンホールについて、「近2走は100%の実力を出し切れない競馬だったが、それでも3着を確保した。ポテンシャルは高いよ。コースの広い府中でのマイラプソディとの力比べは面白そうだね」と語る。全てを出し切る競馬をルメール騎手ができるのかが大きなポイントと言えそうだ。
先月16日(木)から美浦の坂路を中心に乗り込まれている。9日(日)も美浦の坂路で4F52秒6、ラスト1F12秒2をマーク。調整は順調と考えていいだろう。人気のマイラプソディが別定57キロを背負う今回は、ダーリントンホールは斤量面でもアドバンテージがある。ルメール騎手がダーリントンホールの実力を100%引き出すことができれば、思わぬ番狂わせを目撃することができるかもしれない。