JRAクリソベリルの「お留守番」!? フェブラリーS(G1)デルマルーヴル「世代No.2」を証明できるか!?
23日(日)東京競馬場でフェブラリーS(G1)が開催される。6歳馬・インティ、モズアスコットの対決に注目が集まるが、4歳馬デルマルーヴル(牡4歳、美浦・戸田博文厩舎)に期待したい。
デルマルーヴルは2歳時に兵庫ジュニアGP(G2)で重賞初制覇。その後、全日本2歳優駿(G1)も2着と好成績を残す。翌年、早くも海外遠征を敢行し、UAEダービー(G2)に挑戦した。結果、14頭立ての4着と健闘し、実りある海外遠征となった。
帰国初戦のジャパンダートダービー(G1)は、ダート最強馬クリソベリルの2着に敗れる。タイム差0.6秒の完敗だった。その後もなかなか勝ちきれないレースが続くも、12月名古屋GP(G2)で久々の勝利を挙げた。続く今年の川崎記念(G1)を3着とし、フェブラリーSへ挑む。
直近の1年間、デルマルーヴルは2000m前後の距離を主戦場としていた。フェブラリーSはダート1600mで行われるため、昨年2月のヒヤシンスS(L)以来1年ぶりのマイル戦になる。今回、この「距離短縮」が鍵になりそうだ。
フェブラリーSの過去10年のレース傾向が、距離短縮を後押しする。前走距離1800m未満の馬は「勝率3.7%、連対率6.7%、複勝率8.6%」に対して、1800m以上の馬は「勝率9.2%、連対率19.7%、複勝率30.3%」と圧倒的に有利なデータがある。
血統背景からも距離短縮は歓迎される。デルマルーヴルの父・パイロの産駒は、ダートの1200-1400mを中心に活躍している。デルマルーヴルは中距離で結果を残しているが、距離短縮で更なるポテンシャルを発揮するかもしれない。
またデルマルーヴルのレーススタイルは先行する競馬が基本。マイルのスピードに対応することに不安はないだろう。
そして、今回の鞍上はM.デムーロ騎手が予定されている。同騎手はモーニン、ゴールドドリームを、4歳時にフェブラリーS制覇に導いている頼れる存在だ。また今年はすでに重賞2勝を挙げ、かつての「勝負強さ」を取り戻している様に感じられる。G1の舞台での「大仕事」に期待がかかる。
現在の4歳ダート戦線は完全にクリソベリル「1強」状態。2番手争いはワイドファラオ、デュープロセス、ハヤヤッコらと混迷を極めている。デルマルーヴルはフェブラリーSで2番手の座を確固たるものにしたいところだ。
同世代のトップホース・クリソベリルは日本代表として、サウジアラビア、ドバイへ遠征中。留守を預かる身として、4歳を代表して、デルマルーヴルは年上の馬たちを蹴散らすことができるだろうか。