JRA無観客競馬で売上減も、地方競馬で「売上レコード更新」!快挙の裏に「あの日」の影響が!?
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、2月29日から中央競馬では無観客競馬の開催が始まった。それと同時に、馬券発売は電話・インターネット投票のみとなっている。
これは馬券売上にも大きな影響を与えている。これまでの売上は前年比で、2月29日87.4%、3月1日79.9%、7日82.7%、8日84.9%と苦しい状況。
馬券発売が限定されたことをきっかけにインターネット投票『即PAT』の加入申し込みが急増し、売上維持に一役買っている。現金投票が約30%だったことを考えれば、健闘している数字ともとれる。だが、この売上減少はJRAにとって死活問題だ。
一方、中央競馬から苦しい声が聞こえる中、1日の売り上げレコードを更新する快挙を成し遂げた地方競馬場がある。近年、次々と売上レコードを更新している高知競馬だ。
10日、高知競馬場では交流重賞・黒船賞(G3)が無観客で行われ、JRA所属馬ラプタスの優勝で幕を閉じた。
この日の売上金額は10億8952万9400円で、高知競馬場の1日の売上レコードを更新。これまでのレコードは、昨年の黒船賞開催日の10億3090万900円だった。電話・インターネット投票のみの発売にもかかわらず、約5000万円の売り上げ増加の“大快挙”だ。
また黒船賞の売上自体は前年から約500万円減。さらに1日のレース数も昨年の12レースに対し、今年は11レースのため1レース少ない。プラス要素がない中、最終レースは「約7000万円」の売上増で、レコード更新の大きな要因となった。
かつては廃止寸前とまで言われた高知競馬だが、今は経営再建策が功を奏しV字回復中だ。
2008年から始まった「一発逆転ファイナルレース」は、指定されたクラス内のしばらく勝ち星がない低迷馬から記者が出走馬を選抜して行われる最終レース。予想が難解なため、ファンの間で好評を博している。記者選抜でないレースも、「ファイナルレース」の名称で行われ、通常を上回る3連単の払い戻し率77%で施行されている。
さらに2009年からナイター競馬を通年で行うようになり、「夜さ恋ナイター」の愛称で親しまれている。昼間の競馬が終わった後もレースが行われるため、馬券師たちにとってはありがたい話だ。