JRA「開催ストップ」間もなくか……新型コロナウイルス影響で英・仏・米で「競馬中止」相次ぐ

 コロナウイルスの感染拡大防止による余波が留まるところを知らない。これまで世界各国では無観客で競馬を開催しているところが多かったが、ついに中止の決断を下した国も出てきたようだ。

 まずはイギリス。世界でもトップクラスの知名度を誇る障害戦・グランドナショナル(G3/芝約6870m)は、英国政府が感染対策の強化を表明したこともあり、中止が決まった。

 1836年に創設されたグランドナショナルは、40頭近く出走するも、ゴールまでたどり着くのが10頭以下になる年も多く、世界一過酷なレースとしても言われていた。そのため動物愛護団体から批判の対象となっているものの、馬券の売上額において、日本の有馬記念を上回ることもあるなど、高い人気を誇っていた。

 今年は昨年45年ぶりに連覇を達成したタイガーロールが史上初となる3連覇を目指して出走するとあって、注目を集めていたのだが、挑戦することすら叶わなくなった。

 さらにフランスでは深刻だ。フランス・ギャロは16日、翌日の3月17日から4月15日まで競馬の開催自体を行わないと発表。フランス・ギャロの会長らは「私たちの最優先事項は業界全ての関係者の健康と、法令順守だ。何よりも、コロナウイルスの世界的流行からそれらを保護したい」と声明を出している。

 春のクラシックを狙う素質馬たちを管理している陣営は、ローテーションの組み直しを余儀なくされるため、頭を抱えることになるだろう。

 そしてアメリカでも中止やレースの延期を決めた地域があるという。ケンタッキー州のキーンランド競馬場が、4月2日から24日の開催を中止すると発表している。

 またチャーチルダウンズ競馬場では、ケンタッキーダービー(G1)を予定通り5月2日(土)に開催すべく動いていたが、9月まで延期されることになったと一部のアメリカメディアが伝えている。決定すれば、これも異例のことだ。

 日本を含め、世界各国で競馬以外でも多くのイベントが中止に追い込まれている。JRAを始め日本では現状、無観客競馬が行われているが、世界と足並みをそろえる可能性は日に日に高まっている。コロナパニックがいち早く終息することを祈りたい。

関連記事

競馬最新記事

人気記事ランキング 17:30更新

競馬

総合

重賞レース特集
GJ編集部イチオシ記事
SNS