元JRA藤田伸二「それが競馬」蓋をした川田将雅に「グッド」……5頭立てでも「前が壁」になった福永祐一
好天に恵まれ、皮肉にも絶好の競馬日和となった阪神競馬場。7Rの4歳上1勝クラスで福永祐一騎手の2番人気サルサレイアが、直線で行き場をなくし、ロクに追えないまま4着に敗れた。
これに反応したのが元JRAの藤田伸二氏だ。藤田氏は自身の公式Twitterで「5頭と少ない頭数やったが直線で川田のウチを付く祐一…しっかり川田が蓋をしたな」と触れた。
「あれが空いてれば祐一にも勝機があったろう」と振り返るとともに、先日の阪急杯(G3)の降着劇では、「天狗になってるんちゃうか」と苦言を呈した川田将雅騎手に対し、「グッド」と称賛。
前の2頭の間を割りたかった福永騎手をインに閉じ込めた技あり騎乗については「それが競馬や」と自身の見解を述べた。
レースはエターナルディーバとリーピングリーズンが2頭で先団を形成、離れた3番手に川田騎手のテオレーマがつけ、その後ろに福永騎手のサルサレイア、最後方にマナローラといった隊列となった。
5頭立てということもあって、スローペースの流れを3、4コーナーにかけて福永騎手が上がろうとしたタイミングで、これに合わせるように外の川田騎手が仕掛けた。そのため、終始内へ追いやられた福永騎手のサルサレイアは前で粘るリーピングリーズンが壁となってしまった。
最後の直線、内で詰まる福永騎手を尻目に、最後方から大外を回した松山騎手のマナローラが交わして3着に上がり、サルサレイアは4着に敗れた。
「福永騎手は先週の金鯱賞(G2)のギベオンでも同じように前が壁となる残念な騎乗があったばかりです。多頭数のレースで展開のアヤならまだよかったのですが、今回は5頭立てですからね。
しかもまた、馬券外となる4着というのも印象が悪いです。さすがに立て続けとなると、これは福永騎手にも問題があるのではという声が出てもおかしくありません」(競馬記者)
藤田氏の言うように「それが競馬」である。わかっていても福永騎手の胸中は複雑だったのではないか。
これに奮起して、春のG1シーズンでは胸のすくような鮮やかな勝利に期待したい。