秋華賞は「ヴィルシーナの全妹」が一発逆転!? 大魔神の愛馬ヴィブロスが前走で受けた「不利」とビッシュとの比較
その「不利」とは、レース後半の3コーナーに入ったところで起きた。ヴィブロスが位置していたのは中団のど真ん中。中山の開幕週、前の止まらない馬場を徐々に押し上げていったビッシュを見て、福永騎手も前に押し上げようとしたのかもしれない。しかし、ここでアクシデントが起きた。
道中を2番手で進んでいた18番人気のキリシマオジョウが突如失速。当然のことながら後ろの各馬は対応できず、明らかな不利を受けることとなった。その1頭であるウインファビラスが減速した中で煽りを食らったのがヴィブロスだったのである。「玉突き事故」のようなものだ。
不利の会った段階ではまだ直線まで距離があり、福永騎手も立て直して外を回って脚を伸ばしたが、一足早く前目に取りつき不利を受けなかったビッシュとの差は直線半ばで決定的なものとなってしまった。福永騎手からすればレースプランが崩れたのは明白である。
無論、不利を受け前目にとりつかなかったことで、逆にこの馬のキレ味鋭い末脚が最後に発揮された部分もあるかもしれない。実際にここ3戦はいずれも4コーナーまで中団後ろのポジションからレースを進め、末脚勝負で結果を残している。そういう意味では「らしい」競馬にはなった。
3コーナーから押し上げることができた際、最後の直線でヴィブロスはどのような脚を使ったのか。その点に関しては不明確な部分が大きく、デビュー時3戦は逃げ先行を選択しているために未知数である。自在性もあるようなので、まくりも上手くこなせる気がするものの、こればかりはやってみなくては分からないだろう。