JRA大阪杯(G1)横山典弘「勝つ力は十分に持っている」ダノンキングリーG1獲りへ待ったなし! ダノン軍団の連敗に終止符打つ!?
3月1日の中山記念(G2)を完勝したダノンキングリー(牡4、美浦・萩原清厩舎)が、5日の日曜阪神メイン・大阪杯(G1)で悲願のG1制覇をめざす。
G1には3歳の昨年に3走して皐月賞(G1)を3着、日本ダービー(G1)を2着、マイルCS(G1)を5着と惜敗。あと一歩のところで苦杯を飲んできた。そして古馬となった4歳の始動戦に選んだのが中山記念だった。
このレースには昨年の安田記念(G1)、マイルCSを制し、春秋マイル王となったインディチャンプ、香港C(G1)を優勝し、中山記念3連覇のかかるウインブライトなどの豪華メンバーが揃ったことでも話題になっていた。
G1未勝利ながらも1番人気に支持されたダノンキングリーは、G1馬5頭を相手に終始危なげないレース運びで完勝した。騎乗した横山典弘騎手はレース後のコメントで「G1はまだ勝っていませんが、勝つ力は十分に持っているので、大きいところを期待しています」と自信を見せた。
悲願のG1制覇に向け、状態も良好だ。3月25日の1週前追い切りでは、美浦・南Wで長めを追われて6F82秒1-1F12秒4で僚馬に1馬身の先着をした。
管理する萩原調教師は「前走後も変わりなく順調に来ていて、今週の追い切りの動きも良かったです。久々の2000mの距離に関しては走ってみないとわかりませんが、こなせると思います」と、距離に対しては慎重な見方をしつつも前向きなコメントを残した。
懸念があるとすれば阪神への輸送だろう。関東のレースでは崩れたことのなかった馬が、自身初の輸送競馬となった京都のマイルCSでは初めて馬券外となる5着に敗れた。今回は阪神への輸送となるが、2度目なら慣れも見込めそうだ。
横山典弘騎手が引き続き手綱を取れることもダノンキングリーにとっては幸運となる。
先週の日経賞(G2)で横山典騎手が騎乗したミッキースワローが、モズベッロに対し斜行、4月11日から12日まで2日間の騎乗停止処分を受けた。だが、幸いにも今年から処分の適用が翌週からに変更されたため、大阪杯の騎乗が実現したのだった。
そして、血統的にもダノンキングリーの父ディープインパクト産駒は、大阪杯(G1昇格前含む)と非常に相性がよく、過去10年で4勝をあげている。横山典騎手自身も16年にはディープインパクト産駒であるアンビシャスで武豊騎手とキタサンブラックのコンビを撃破している。
昨年、オーナーであるダノックスの所有馬が、前哨戦を勝利しながらもG1では勝ち切れなかったことが話題となった。先週の高松宮記念でもダノンスマッシュがオーシャンS(G3)を勝利しながら敗れたばかりだ。
とはいえ、オーナーは同じでも大阪杯は、馬も騎手も異なっている。
また、今年のディープインパクト産駒の今年の重賞勝ちは11勝と2位キズナの3勝に8勝差をつけて独走中だ。今は亡き父も悲願のG1制覇を後押ししてくれるに違いない。