JRA若手騎手は「悲鳴」 川田将雅に続いて福永祐一も「裏開催」へ!? 移動制限の影響はまだまだ続く……

 18日から新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、「競馬開催における騎手の移動制限」が始まる。天皇賞・春(G1)開催日の5月3日までが対象期間となる。

 移動制限の内容は、土曜日と日曜日に異なる競馬場に移動しての騎乗を禁止するものだ。今週末は阪神競馬場で土曜にアーリントンC(G3)、日曜にアンタレスS(G3)が開催され、中山競馬場では日曜に皐月賞(G1)が開催される。そのため、皐月賞に騎乗するジョッキーは、土曜のアーリントンCには騎乗できない。

 これによりG1開催週はトップジョッキーが1つの競馬場に集結するため、裏開催は土日ともにジョッキーの層が手薄になる。そうなれば、若手騎手にとっては勝ち鞍を伸ばすチャンスだ。

 しかし、実際はそうはいかないかもしれない。

 この制限発表を受けて、最初に驚きの決断をしたのは現在リーディングトップの川田将雅騎手だ。3戦3勝のお手馬レクセランスの皐月賞騎乗をキャンセルして、アンタレスSでダートの新星ベストタッチダウンの騎乗を選んだのだ。

「川田騎手が皐月賞のレクセランスの騎乗を断るのは今回で2度目です。以前にサトノフラッグに営業をかけていた際に1度断っていましたが、うまくいかなかった事で元サヤに落ち着きました。しかし、再度の鞍替えです。

 今週はトップジョッキーが皐月賞騎乗のために、土日とも中山に集結します。手薄となった阪神は川田騎手にとって、勝ち星量産の穴場です。G1での騎乗を蹴ったことに賛否両論あるかもしれませんが、リーディングを目指すうえで今回の制限をうまく利用したともいえそうです」(競馬記者)

 さらに5月2日の青葉賞(G2)、3日の天皇賞・春(G1)でも動きがあるようだ。

福永祐一騎手は天皇賞・春でこれといった騎乗馬がいないため、土曜日に東京で行われる青葉賞にフライライクバードで参戦予定です。今年のクラシックはコントレイルというパートナーがいるため、日本ダービー(G1)の優先出走権を得ても本番では乗らないと思われますが……。

 今後は福永騎手同様に関西所属のジョッキーが、天皇賞ウィークに東京で騎乗するケースが出てきそうです。同週まで時間もあるため、水面下で調整を進めているエージェントの腕の見せ所ではないでしょうか」(同記者)

 “鬼の居ぬ間に洗濯”を目論んでいた関東の若手騎手にとっては、予想外の展開だ。

 勝ち星の量産とはいかないかもしれないが、青葉賞にチャンスがあるかもしれない。青葉賞の出走予定馬の中には、移動制限を受けて鞍上未定となった馬もいるはずだ。そのため、当初予定になかった騎乗依頼が若手騎手に舞い込むケースもあるだろう。それをきっかけに、日本ダービー出走につながる可能性も十分にある。

 果たして、青葉賞、日本ダービーで思いもよらぬドラマは起こるだろうか。

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