元JRA安藤勝己、オグリキャップを送り込んだ“虎の穴”で「20年ぶり」の快挙! 藤田菜七子もうかうかしてられない?

 笠松競馬で「20年ぶり」の快挙が達成された。

 15日、笠松第5レースは1番人気プラピルーンが5馬身差で圧勝した。同馬に騎乗したのは、1日にデビューしたばかりの深澤杏花騎手。デビューしてから36戦目にして待望の初勝利を飾った。笠松競馬所属の女性騎手が1着になるのは、2000年の中島広美騎手以来、約20年ぶりの快挙である。

 デビューしてからこれまで1番人気馬に騎乗することがなかったが、今回が初めての1番人気馬でのレース。きっちり期待に応えることができ、今後に弾みをつけられるだろう。

 深澤騎手は兵庫県出身の18歳。「1年目は30勝以上したいです。将来的には笠松のリーディング」と大きな目標を掲げる期待の若手女性騎手だ。また目標とする騎手に、名古屋競馬所属の宮下瞳騎手と木之前葵騎手の名前を挙げており、実習中には木之前騎手から騎乗の仕方などいろいろなアドバイスを受けている。

 最近では、藤田菜七子騎手がJRA通算100勝まであと2勝、地方競馬では3月に宮下瞳騎手が通算1万回騎乗を達成するなど、女性騎手の活躍を報じるニュースをよく耳にする。さらに今年のJRA競馬学校へ3名の女性騎手候補生が入学するなど、騎手は男性社会というのは一昔前の常識になりつつあるのかもしれない。

 ちなみに浦和競馬でも北島希望騎手が今年デビュー予定のため、こちらの初勝利も待ち遠しい。

 今回、深澤騎手が初勝利を飾った笠松競馬といえば、数々の大物を中央競馬に送り込んだ“虎の穴”だ。

 実際に、芦毛の怪物オグリキャップは笠松で比類なき強さを発揮して、中央競馬に移籍。そして、中央競馬の舞台でも大活躍して一大ブームを巻き起こした。また笠松競馬は元JRA騎手の安藤勝己氏の古巣でもある。同氏は中央競馬でG1・22勝の大活躍だけでなく、地方競馬から中央競馬への道を切り開いたレジェンドでもあるのだ。

 そんな笠松競馬でデビューを飾った深澤騎手は、地方のみならず、中央競馬でも一大旋風を巻き起こす存在になるかもしれない。いずれ中央競馬の舞台で藤田菜七子騎手と対決することもあるだろう。

 昭和生まれのオグリ、アンカツが平成に一大ブームを巻き起こしたように、平成生まれの深澤騎手は令和の時代に一花咲かせるだろうか。

 “虎の穴”の育成に期待したい。

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