サトノダイヤモンド、年末の「香港G1」登録は陣営の「自信のなさ」から!? 菊花賞の結果次第では……
23日に開催される菊花賞に本命の1頭として参戦するサトノダイヤモンド(牡3 栗東・池江厩舎)。世代を代表する1頭として最後の一冠はなんとしてもその手に収めたいところだろうが、そんな同馬陣営が、年末香港・シャティン競馬場で開かれる香港C(芝2000m)と香港ヴァーズ(芝2400m)に登録することがわかった。
通常であれば、菊花賞に本命で出走するような強豪はその後ジャパンCや有馬記念などに挑戦し古馬と初対決を迎えるのがよくあるパターンだが、サトノダイヤモンド陣営が香港国際競走を「選択肢の一つ」として入れたのは、少々意外ではある。
「サトノダイヤモンドのこれまでのイメージとしては、G1こそ勝っていないものの、その能力は間違いなく世代トップクラスという感じ。それならば香港競走ではなく、迷わず賞金も高いジャパンカップなどに駒を進めると思ったんですが。僚馬であるラブリーデイやサトノノブレスも同じく香港のレースに登録しているようなので、とりあえずの登録という気もしますが、菊花賞の結果次第で決定するのではないでしょうか。どことなく陣営の『自信』という点でブレを感じないでもないですけど」(競馬記者)
国内最強クラスの馬が一挙に集うジャパンカップの有馬記念。3歳のトップと古馬の強豪が初めてぶつかる舞台としても、この2レースの価値は非常に大きい。サトノダイヤモンドにも、是非ともキタサンブラックなどとぶつかってほしいところなのだが……。
菊花賞には、人気を二分するであろうディーマジェスティ(牡3 美浦・二ノ宮厩舎)も出走する。距離適性としてはディーマジェスティに分があるという声もあり、実際にこの馬は皐月賞を制覇し、すでにG1ホースという「格上」の存在。仮に完敗しようものなら、サトノダイヤモンドの価値が大きく揺らぐ可能性も否定できないだろう。
世代屈指の力を持つサトノダイヤモンドだが、菊花賞の結果は今後の同馬の競走生活やファンの扱いも大きく変わりかねない一戦。誰よりも陣営がその不安を感じているように思えなくもないが、まずは来週末の走りに注目したいところである。