JRA天皇賞・春(G1)「67年ぶり快挙」後押しで大波乱!? 他界したスエヒロジョウオーの“遺志”を継ぐメロディーレーン急浮上!
デビュー戦の単勝オッズは、なんと351.7倍……500kgを超えるライバルたちが当たり前に闊歩する現在、336kgの馬が通用するはずがないと思うのは「競馬の常識」なのかもしれない。実際にメロディーレーンは初勝利まで10戦を要するなど、大いに苦しんだ。
しかし、マラソンランナーに小柄な選手が多いように、メロディーレーンの活路は長距離戦にあった。
昨年の菊花賞(G1)では、勝ったワールドプレミアに並ぶ上がり3ハロン最速の末脚で追い上げ、牝馬ながら5着に健闘。これは1995年のオークス馬ダンスパートナーに並ぶ“大健闘”だ。
ただ、連覇の懸かるフィエールマンら強敵が集った天皇賞・春では『netkeiba.com』の事前オッズによると、出走14頭中13番人気の低評価……牝馬が天皇賞・春を勝ったのは1953年のレダが最後。常識的には、厳しい戦いと述べざるを得ない。
しかし、レースを3日前にしたこの日、かつて競馬の常識を覆した「小さな巨人」スエヒロジョウオーが世を去ったことは何かの縁だろうか。天国から見守る“女王”が背中を押せば、メロディーレーンが奇跡を呼び込むかもしれない――。