かしわ記念(G1)JRA武豊×サンライズノヴァ「VSルヴァンスレーヴ」2年ぶりリベンジへ絶好! フェブラリーS・3着も敗因くっきり
5日、船橋競馬場でダートのマイル王決定戦・かしわ記念(G1)が行われる。7頭立てと少頭数での開催となったものの、復活が期待されるルヴァンスレーヴ、フェブラリーS覇者・モズアスコットなどG1馬4頭と好メンバーがそろった。
熱いレースが期待されるが、その1戦で侮れないのがサンライズノヴァ(牡6歳、栗東・音無秀孝厩舎)だ。
昨年前半は低迷したサンライズノヴァだったが、10月のマイルチャンピオンシップ南部杯(G1)では、好位追走から上がり最速の脚を使って快勝。これまでサンライズノヴァは、追い込みで重賞2勝をあげていたが、南部杯では一転して先行策。これが奏功し、悲願のG1初制覇を達成していた。
レース後、騎乗した吉原寛人騎手は、「音無先生とも作戦を相談していて、JRA勢の後ろ位にはつけてくれということだった」と、先行するだろうライバルたちに付いて行くように指示があったことを明かし、「4コーナーの手応えがすごかった。直線半ばでゴールドドリームの脚音が聞こえない感じだったので、これはと思いました」とゴール前に勝利を確信したと語っていた。
脚質転換が成功したサンライズノヴァは武蔵野S(G3)へ向かう。ここでも2番手と前につけるも5着。先行勢には厳しいハイペースな展開に加えて、他のメンバーよりも3キロ以上重い59キロの斤量が堪えたようだ。
そしてフェブラリーSを迎える。ここでも前に出るかと思いきや、松山弘平騎手は慣れ親しんだ追い込み策を取った。後方でしっかりと脚を溜めたサンライズノヴァは、最後の直線で外から猛然と追い上げる。だが、勝ち馬には届かず、3着が精一杯だった。
「サンライズノヴァのフェブラリーSについて、元JRA騎手の安藤勝己氏は『巧者ぶりを見せた』と内容を評価していました。ですが松山騎手も『4角で外を回らせられた』と明かしたように、距離をロスしたのが痛かったですね。また直線の入り口で、ウチにいた馬のムチに驚いて一瞬怯んだような姿も見せています。あれらがなければ、結果はもう少しきわどいものになっていたかもしれません」(競馬誌ライター)
ここにきて充実の一途を辿るサンライズノヴァ。今回は名手・武豊騎手を鞍上に迎えて、地方のマイルG1で2勝目を狙う。
「武豊騎手はここで過去3勝。16年はコパノリッキーで2番手先行から抜け出して勝利し、翌年の10頭立てで行われたレースでは同馬で中団後方につけると、上がり最速の脚を使って優勝し、連覇も達成しています。前からでも後ろからでも結果を出していますので、自在性を身に着けた今のサンライズノヴァで、武豊騎手がどんな競馬を展開するのかが注目されますね」(競馬記者)
サンライズノヴァと有力視されているルヴァンスレーヴの直接対決は、今回のかしわ記念で2度目。前回の18年のチャンピオンズC(G1)では、サンライズノヴァは勝ち馬ルヴァンスレーヴに1秒以上も離されて大敗を喫した。だがその後、ルヴァンスレーヴは長期に渡って戦線を離脱したものの、サンライズノヴァは走り続け、その牙を磨いていた。この経験の差が結果を左右することもありえるだろう。
サンライズノヴァは武豊騎手を背にG1・2勝目をあげられるか。