JRAヴィクトリアマイル(G1)“今”の東京コースは「庭」同然!? コントラチェックがアーモンドアイを出し抜くための条件とは

 17日、東京競馬場でヴィクトリアマイル(G1)が開催される。ドバイ中止の影響で、予定外の始動戦となったアーモンドアイが注目の的だろう。そんな牝馬のマイル王決定戦は、前走の大敗で人気を落とすことが予想されるコントラチェック(牝4歳、美浦・藤沢和雄厩舎)に注目したい。

 前走の中山牝馬S(G3)は3月の中山で、季節外れの雪が降りしきる中で行われた。これまで逃げのレーススタイルだったコントラチェックは、キャリア初の4番手を追走する展開となる。直線に向いて追い出しを図るも、手応えなく他馬にどんどん追い抜かれ最下位の16着に沈んでしまった。

 2番人気に支持されながらも、まさかの惨敗にC.ルメール騎手は「この馬場は全然ダメでした。直線はやめてしまいました」と当日の馬場状態が「不良」だったことを敗因に挙げた。

 これまで中山コースで重賞2勝を挙げているコントラチェックだが、どちらも良馬場での開催。同じく中山で行われたサフラン賞(1勝クラス)で2着に敗れたときも稍重だったことを考えれば、良馬場が一番向いていることは間違いないようだ。そうなるとヴィクトリアマイル当日の馬場状態には注意が必要だろう。

 また中山巧者のイメージが強いコントラチェックだが、東京コースの適性は未知数だ。唯一東京で出走したオークス(G1)は9着に敗れているが、距離が守備範囲外のため度外視していいだろう。実際に半兄のムーンクエイクは京王杯スプリングC(G2)を勝利しており、血統的にも東京が苦手ということはなさそうだ。

 そして最もコントラチェックの後押しとなるのは、先日行われたNHKマイルC(G1)のレース結果だ。

「現在の東京競馬場の芝コースは、かなりの高速馬場になっています。NHKマイルCの結果も、逃げた馬と2番手につけた馬の2頭によるワンツーでした。マイル適性というよりも、スピードのある馬に有利な状況であることは違いないでしょう。

 NHKマイルCではラウダシオンがレシステンシアにハナを譲ったことで、見事勝利を収めました。もし競り合っていたら、違う結果になっていたでしょう。ヴィクトリアマイルでハナを主張するのは、コントラチェックとトロワゼトワルの2頭が予想されます。今回もこの2頭が鍵を握るのではないでしょうか」(競馬記者)

 ターコイズS(G3)を前半3ハロン33秒9のハイペースで逃げ切り勝ちを収めているコントラチェック。前に行った馬の好走が目立つ現在の東京コースはこれ以上ない条件といえるだろう。

 昨年の安田記念(G1)は懸命に追い込むも、スタートの不利が響いて3着に敗れたアーモンドアイ。ヴィクトリアマイルがもし、先週のNHKマイルCのような前残りの展開となった場合、昨年敗れた安田記念のように前の馬を捉え切れないことがあってもおかしくないはずだ。

 あくまでも先週と同条件という点では「良馬場」は必須条件といえるだろう。コントラチェックのジャイアントキリング達成は、お天道様の協力次第となりそうだ。

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