JRAヴィクトリアマイル(G1)サウンドキアラ×松山弘平「重賞3連勝」コンビが「最強女王」アーモンドアイ狩りに挑む!
最強女王アーモンドアイの参戦が注目されるヴィクトリアマイル(G1)だが、デアリングタクトを無敗の桜花賞馬に導いた松山弘平騎手とコンビを組むサウンドキアラ(牝5、栗東・安達昭夫厩舎)が女王打倒に挑む。
サウンドキアラは今年に入って、京都金杯(G3)、京都牝馬S(G3)、阪神牝馬S(G2)と重賞を3連勝と無敗の快進撃を続けているように絶好調だ。現在の勢いなら4連勝でのG1初勝利を遂げても不思議ではないほど力をつけているといえそうだ。
陣営にとって最大のピンチとなったのは4月26日京都1Rで主戦の松山騎手が落馬負傷したことだろう。負傷の度合いによってはオークス(G1)のデアリングタクトの騎乗も危ぶまれたが、幸いにも症状は軽度で済み、9日の京都で復帰した。復帰するやいなや早速4勝をあげ、負傷の影響を感じさせない好調ぶりを証明している。
サウンドキアラのヴィクトリアマイル挑戦は今年で2度目となる。六波羅特別(1000万・当時)を勝ったばかりの身で出走した昨年は、18頭立てのレースで15番人気という低評価ながらも勝ち馬ノームコアと0.7秒差の7着と大健闘だった。
自己条件馬をいきなりG1レースに使ったことも、サウンドキアラに対する陣営の大きな期待の表れだったといえるだろう。
また、この1年で力をつけたのは鞍上の松山弘平騎手も同様だ。昨年は年間を通しても毎日杯(G3)のランスオブプラーナ、中京記念(G3)のグルーヴィットと重賞勝利は2勝だったのに対し、今年は早くも重賞6勝をあげている。
勿論、松山騎手のキャリアハイとなる成績である。5月10日現在で重賞6勝は、C.ルメール騎手と並ぶもので、勝率に至っては同騎手の28.6%を凌ぐ33.3%となり、特筆すべき好成績といえそうだ。
「サウンドキアラの3連勝の内容は非常に安定しています。強調したいのは、スタートしてすぐ好位につけられるセンスの良さですね。連勝中の勝ち方も好位抜け出しで徹底しており、これは現在のサウンドキアラの必勝パターンといえるでしょう。
鋭い末脚を持つアーモンドアイを倒すには、同馬を後ろから交わすのは至難の業です。勝算があるとすれば、やはり先に抜け出しての逃げ切りが最善でしょう。そういう意味ではサウンドキアラの好位差しの脚質はうってつけではないでしょうか」(競馬記者)
過去10年のヴィクトリアマイルの傾向でも1番人気馬の優勝は2010年のブエナビスタ、13年のヴィルシーナの2勝のみと、1番人気馬には鬼門ともいえる。
サウンドキアラの父ディープインパクトの産駒は最多の3勝をあげているように、東京の芝1600m条件への適性も高い。さらに前走が阪神牝馬S(G2)だった馬も最多の4勝をあげており、この条件をどちらも満たしているのは大きい。
女王打倒に向けて、人馬ともにブレイクしたコンビの準備は整った。