JRA【オークス(G1)展望】桜花賞馬デアリングタクトVS超新星デゼルの無敗対決! 武豊ミヤマザクラら桜花賞組の巻き返しも期待

 24日、3歳牝馬の頂上決戦、オークス(G1)が東京競馬場で行われる。今年のクラシックは29年ぶりとなる無敗の桜花賞馬と皐月賞馬が同年に誕生した。デアリングタクトは無敗のオークス馬となって、コントレイルの無敗のダービー制覇を後押しできるか。

デアリングタクト JBISサーチより

デアリングタクト(牝3、栗東・杉山晴紀厩舎)の優位は動かない。前走の桜花賞(G1)で2着に下したレシステンシアはNHKマイルC(G1)を惜敗したが、世代トップクラスの実力を証明する走りだった。

 その2歳女王を並ぶ間もなく交わし去り、レシステンシア陣営に相手が悪かったと認める強さを見せた。エルフィンS(L)では2007年にウオッカの出したレコードを更新。後方から伸びて来た桜花賞は、ゴール前でもまだ余裕があった。

 距離延長は未知数だが、父エピファネイアの血統から心配は少ない上に、キャリア3戦Vで使われた上積みも期待出来る。アーモンドアイさえ達成できなかった「無敗の牝馬2冠馬」誕生の可能性は高そうだ。

デゼル JBISサーチより

 デゼル(牝3、栗東・友道康夫厩舎)も無敗という意味では怖い存在だ。桜花賞には間に合わなかったが、オークス出走には1着以外なかったスイートピーS(L)をきっちりとモノにして権利を手に入れた。

 後方待機策を選んだ馬が軒並み伸びあぐねる中、唯一外から伸びたのがデゼル。レースの上がり3F33.5を大きく上回る32.5秒という凄まじい切れを披露した。オークスと同舞台となる東京で見せた末脚は、デアリングタクトにとっても脅威となるだろう。

 スイートピーSで手綱を取ったD.レーン騎手が引き続きコンビを組むことも心強い材料だ。短期免許の予定を変更してのオークス騎乗は、デゼルで勝負になると考えたからかもしれない。無敗のオークス馬はグレード制導入以降、2006年カワカミプリンセス、19年ラヴズオンリーユーの2頭のみ。デゼルは3頭目の快挙を達成できるか。

 クラヴァシュドール(牝3、栗東・中内田充正厩舎)は桜花賞を4着と敗れたが、十分な見せ場があった。スタートを決めて好位に取りつくも、前が狭くなる不利で大きく後退した。それでも直線は馬場の荒れた最内からしぶとく伸びて4着と好走した。父ハーツクライの血統からも東京コースへ替わることは歓迎だろう。

 鞍上のM.デムーロ騎手はNHKマイルCで9番人気ラウダシオンを勝利へと導いたように現在絶好調だ。大舞台で冴える手綱捌きに注目したい。

 ミヤマザクラ(牝3、栗東・藤原英昭厩舎)は、桜花賞で手綱を取った福永祐一騎手から武豊騎手に乗り替わった。前走は3番手の好位につけながらも、重馬場に脚を取られて直線8番手までポジションを悪くした。

 ズルズルと後退したわけではなく、5着まで踏ん張った粘りは評価できる内容だ。切れる脚はないが、すんなりと先手を取れれば長くいい脚を使える。クイーンC(G3)を勝利したように東京の適性もあるだけに、巻き返しの余地は十分あるだろう。

 リアアメリア(牝3、栗東・中内田充正厩舎)は阪神JFを6着、桜花賞を10着と精彩を欠いたが、アルテミスS(G3)を制した東京のオークスなら見直せる。重馬場で伸びを欠いた前走にしても直行での敗戦だ。一度使われての変わり身には警戒したい。

 他にはシンザン記念(G3)を勝ったサンクテュエール(牝3、美浦・藤沢和雄厩舎)、
主戦の横山武史騎手の騎乗停止により、父の横山典弘騎手が騎乗するウインマリリン(牝3、美浦・手塚貴久厩舎)、9番人気の低評価ながら桜花賞で3着に激走したスマイルカナ(牝3、美浦・高橋祥泰厩舎)なども侮れない。

 無敗の2頭が連勝を伸ばすか、それともNHKマイルCのように思わぬ伏兵が台頭するか。

 オークスは24日、15時40分 の発走を予定している。

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