JRA池江泰寿調教師「凱旋門賞」を意識した超大物が8馬身差圧勝! POGで大人気だったアノ馬がたどり着いた新天地
「日本の3冠はもちろん、凱旋門賞まで意識している馬です」
POG(ペーパーオーナーゲーム)に詳しいファンならば、一度は耳にしたことがあるフレーズかもしれない。
17日、日曜新潟4R障害未勝利をあのフォイヤーヴェルク(牡7、栗東・池江泰寿厩舎)が、2着馬に8馬身差をつける大楽勝。障害2戦目にして初勝利をあげた。
フォイヤーヴェルクはサンデーレーシングで1億2000万円という破格の扱いで募集されたように、デビュー前から陣営の評判は非常に高かった。当然、POGでも大きく人気を集めたのだった。
15年の11月にデビュー戦を迎え、キャロットクラブで同じく1億2000万で募集されたリオンディーズとの対決も話題となった。戦前は評判馬2頭の激突に大いに盛り上がったデビュー戦だったが、快勝したリオンディーズに対し、フォイヤーヴェルクは見せ場なく13着と明暗を分けた。
3戦目でようやく未勝利を勝ち上がった頃には、既に皐月賞(G1)も終わった翌年の5月になっていた。6歳となった19年の琵琶湖特別(1000万・当時)を勝利して以降は、成績も頭打ちとなり精彩を欠いた。
鳴り物入りでデビューした馬としては、あまりにも期待とかけ離れた結果だったといえるだろう。
そんな現状に陣営がついに決断したのが今年4月の障害入りだった。障害初戦は、飛越にぎこちなさを見せながらも3着と好走。だが、2戦目となった今回の未勝利で大きな変わり身を見せた。
「同じく障害2890mだった5Rの勝ち時計3.10.8を大きく上回る3.09.4は、次走でも十分に勝ち負けを意識できる内容でした。現段階で絶対王者オジュウチョウサンとの対決を夢見るのは時期尚早かもしれませんが、このまま順調に勝ち上がって2頭が対決するようなことがあれば楽しみですね」(競馬記者)
実はフォイヤーヴェルクとオジュウチョウサンは、直接対決の過去がある。オジュウチョウサンが芝に転戦していた19年10月の六社Sで顔を合わせ、1番人気に支持されたオジュウチョウサンは10着、10番人気のフォイヤーヴェルクは半馬身先着の9着だった。
必ずしも高額の馬が走るとは限らないのが競馬でもある。新天地となった障害で、フォイヤーヴェルクは再びオジュウチョウサンと対決することができるだろうか。