JRA松山弘平「最強女王」アーモンドアイ“超え”は来週オークスで!? ヴィクトリアマイル(G1)サウンドキアラ「思った通りの競馬は出来た」も2着完敗……
17日、日曜東京メイン・ヴィクトリアマイル(G1)はアーモンドアイが異次元の強さを見せて圧勝。同馬はこの勝利でG1・7勝目をあげ、ディープインパクトやキタサンブラックと同じく7冠馬となった。ノーステッキで後続を突き放した最強女王の姿は、牝馬限定のG1に出走することすら反則と思えるほどだった。
一方で、松山弘平騎手が騎乗したサウンドキアラ(牝5、栗東・安達昭夫厩舎)は、ツキがなかったとしかいいようがない敗戦だろう。
今年に入って京都金杯(G3)、京都牝馬S(G3)、阪神牝馬S(G2)と重賞を3連勝して絶好調。G1初挑戦で7着に敗れた昨年から、この1年で着実に地力を強化しての再挑戦だったが、アーモンドアイというあまりにも高い壁が立ちはだかった。
サウンドキアラは8枠18番の大外から好スタートを決めると、流れが遅いと見るや松山騎手は徐々にポジションを上げていく。逃げたトロワゼトワルの刻んだラップは前半3F34.2秒のスローペース。道中はスムーズに外目3番手の好位に取りついた。
直線に入り、満を持して追い出すと、前を行く2頭に襲い掛かった。だが、コントラチェックを交わしたときには、アーモンドアイが外から1頭だけ楽な手応えで駆け抜けていった。懸命に食い下がろうとするサウンドキアラを尻目に、ノーステッキで置き去りにした勝ち馬の圧倒的な強さはまさに「規格外」だった。
だが、勝ち馬は別としても、前で粘るトロワゼトワルを交わし、昨年の勝ち馬ノームコアの追撃も凌いで2着は確保したことは評価できる。
松山騎手は「自分の思った通りの競馬が出来ました。前目のポジションで最後まで集中力を切らさず走ってくれました。相手も強かったですがこの馬も力をつけています」と力を出し切れたレース内容に満足するコメントを残した。
「不利な大外からの競馬となりましたが、ロスなく3番手をキープした松山騎手の好騎乗も光りました。思った通りの競馬が出来たというコメントも好調を感じさせられます。勝ったのが、あのアーモンドアイでしたからね。
現役最強馬が牝馬限定のヴィクトリアマイルに出て来られたら並みの馬では太刀打ちできないです。松山騎手は勝てていたG1をひとつ損したようなもの。相手が悪かったですね」(競馬記者)
松山騎手は17日のオークス(G1)に無敗の桜花賞馬デアリングタクトがスタンバイしている。見事勝利して無敗のオークス馬となれば、これはアーモンドアイすら成し得なかった偉業である。
今年絶好調の鞍上だけに期待は大きくなる。