JRAアーモンドアイ「ヴィクトリアマイル→安田記念」は“デスロード”!「G1・8勝」が困難な理由とは
7日、東京競馬場で春のマイル王決定戦・安田記念(G1)が開催される。ヴィクトリアマイル(G1)で最多タイの「G1・7勝」を挙げたアーモンドアイ(牝5歳、美浦・国枝栄厩舎)がG1勝利数記録の更新に挑戦する。
昨年の有馬記念(G1)で、キャリア初の馬券圏外の9着に惨敗したアーモンドアイ。それ以来のレースということで、ヴィクトリアマイルはファンにとっては不安と期待が入り混じる状況で迎えた。
だが、結果は2着に4馬身差の圧勝で、勝ちタイムもレコードに0秒1に迫る好時計。最後、C.ルメール騎手はほとんど追っていないため、全力で走ればレコード更新は間違いなしの内容だった。安田記念と同じコースでの圧倒的な走りに、G1・8勝も目前のように思えてしまう。
3日、美浦・ウッドコースで行われた最終追い切りでは、先行する僚馬を楽な手応えで交わして1馬身先着した。国枝調教師は「前走の反動もなく、懸念材料はない」と強気な姿勢で、ルメール騎手も「昨年のリベンジと新記録の挑戦が楽しみ」と期待を膨らませる一方だ。
昨年の安田記念はスタート直後に不利を受けた影響で3着に敗れたアーモンドアイだが、今年はリベンジに向けて順調そのものと言えそうだ。
だが、ヴィクトリアマイルからの中2週のローテーションという懸念材料を忘れてはならないだろう。
これまでアーモンドアイは中2週を経験したことがなく、5歳馬にしてキャリア12戦と余裕を持ったレース間隔で使われてきている。通常であれば1週前追い切りの時点で仕上がりを感じさせる内容だが、今回は中2週ということで軽い内容で済ませている。
惨敗を喫した昨年の有馬記念は初めての中山コースだったことも敗因の一つに挙げられているため、今回初めて経験する中2週が影響しても全く不思議ではないはずだ。
実際に、今回のアーモンドアイが挑戦するローテーションは苦戦傾向にある。
過去にヴィクトリアマイルを勝って、安田記念に挑戦した馬は4頭。アーモンドアイと同じく3冠牝馬のアパパネも同じローテーションで安田記念に挑戦し、1番人気に支持されるも6着に敗れてしまった。ほかにもダンスインザムード、ヴィルシーナも安田記念では敗れている。