JRA「4年前」安田記念(G1)大金星の再現狙う! 田辺裕信×ペルシアンナイトに波乱の使者の共通点多数。マイル王モーリスに続いて、アーモンドアイ撃破なるか!?
7日、東京競馬場で春のマイル王決定戦・安田記念(G1)が開催される。今年はG1馬10頭を含む超豪華メンバーで、東京5週連続G1の締めくくりに相応しいレースとなりそうだ。
その中でも、史上初の「G1・8勝」をかけるアーモンドアイが圧倒的1番人気に支持されることが予想される。だが、3年前のマイル王・ペルシアンナイト(牡6歳、栗東・池江泰寿厩舎)もまだまだ健在だ。
2017年のマイルCS(G1)以来、勝利から遠ざかっているペルシアンナイトだが、その間の14戦で掲示板を外したのはわずか3回。堅実な走りをしているが、イマイチ勝ちきることができない状況である。
マイルCSでは3年連続で馬券に絡む好走をしているが、安田記念は2年連続で馬券圏外。さらに東京コースは7走して未勝利ということで、ペルシアンナイトは人気薄になることが想定される。
そんなペルシアンナイトにとって、今回初コンビを組む田辺裕信騎手がいい起爆剤になることへ期待がかかる。
2016年の安田記念で田辺騎手がロゴタイプで大波乱の巻き起こしたことを忘れてはならない。
当時、皐月賞(G1)を最後に勝利から3年以上も遠ざかっていたロゴタイプ。好成績は中山コースに偏っており、東京コースでの勝ち鞍は2歳時のベゴニア賞(500万下)のみということもあって安田記念は8番人気の低評価だった。また、同レースでは当時7連勝中のマイル王モーリスが単勝オッズ1.6倍の圧倒的な支持を集めていた。
誰もがモーリスの勝利を疑わない状況で、安田記念のスタートが切られる。これまで先行策を取ってきたロゴタイプだが、今回は逃げという“奇策”に打って出た。見事にスローペースに落とし込むことに成功し、2番手のモーリスはそれを嫌いかかり気味。術中にはまってしまったモーリスは直線で外に膨らみながら追い込むも、気持ちよく内をロスなく逃げたロゴタイプを捉えることはできなかった。まさに絶対王者陥落という大波乱の瞬間である。
偶然にも、今年の安田記念はアーモンドアイが中心視される状況が2016年に酷似している。さらにペルシアンナイトとロゴタイプの共通点は、「6歳」と「東京コース不安」と「G1を最後に勝利から遠ざかっていること」がある。そこに田辺騎手が加わることでアーモンドアイを出し抜く奇襲を行うことも期待できるのだ。
実際に田辺騎手がこれまでに挙げている重賞34勝のうち、半分は4番人気以下の馬。また、10番人気以下の馬でもフェブラリーS(G1)を16番人気で制したコパノリッキーを筆頭に4勝もしているのだ。
アーモンドアイとダノンプレミアムが昨年の安田記念でスタート直後に不利を受けたことがよく取り上げられるが、不利を受けたのはペルシアンナイトも同じ。田辺騎手を背に昨年のリベンジといきたいところだ。
田辺騎手にはロゴタイプを彷彿とさせる大金星に期待したい。