JRA武豊「先々が楽しみ」ダディーズビビッドで世代一番星ゲット! 「今日は能力だけで勝った」キズナ産駒でダービー制覇へ大きな一歩
今年の新馬戦は、武豊とキズナで開幕だ。
6日、阪神競馬場で行われた今年最初の2歳新馬戦。注目の一戦を制したのは、武豊騎手が騎乗した6番人気のキズナ産駒ダディーズビビッド(牡2歳、栗東・千田輝彦厩舎)だった。
10頭立てで行われた芝1600mのレース。好スタートを決めたウインメイユールがハナを主張すると、ダディーズビビッドも逃げ馬を見るような形の好位へ。ウインメイユール先頭で最後の直線に入ると、開幕週の馬場を活かして逃げ切りを図ったが、そこをダディーズビビッドが猛追。
一完歩ごとに差を詰めると、最後は半馬身前に出てゴールした。
「初出走ということもあって、道中ずっと行きたがっていたダディーズビビッドですが、武豊騎手が上手く宥めていましたね。外国人騎手のようにガッチリと抑えるというよりは、馬の気持ちを促しながら、徐々にポジションを上げていく乗り方は武豊騎手ならでは。
最後は2頭が後続を3馬身突き放すマッチレースになりましたが、しっかりと捉えたダディーズビビッドの勝負強さが光りました。レース後に武豊騎手が『まだ仕上がってはいなかった』と話していた通り、2戦目でどれだけ変わるかにもよりますが、上のクラスに上がってもやれそうなだけに楽しみですね」(競馬記者)
昨年、圧勝したリアアメリアが後にアルテミスS(G3)を勝ち、阪神ジュベナイルフィリーズ(G1)でも1番人気に支持された通り、夏の阪神開幕を飾る新馬戦は屈指の出世レースだ。
今年はモーリスやドゥラメンテが話題の新種牡馬として注目を集めているが、まずは昨シーズンに初年度産駒で重賞6勝の好スタートを切ったキズナが“先輩”の貫禄を見せつけた。
「キズナの主戦騎手だった武豊騎手としても、キズナ産駒での新馬勝ちは昨夏のシャンドフルール以来。『(キズナにディープインパクト産駒で日本ダービーを勝たせてもらったから)今度はキズナ産駒で勝ちたい』と意気込んでいましたし、来年こそ大きな仕事を期待したいです」(同)
「乗り味のいい馬。今日は能力だけで勝った感じがしますね。先々が楽しみです」
レース後、ダディーズビビッドを称賛した武豊騎手。近親にアドマイヤムーンやヒシアマゾンがいる血統馬が、レジェンドジョッキーとともに、まずは世代を牽引する。