JRA「大コケ」ノーザンファームに“ウイン軍団”が先制パンチ!? 伏兵ウインアグライアが超話題のブエナベントゥーラ撃破!
6日、東京競馬場で行われた新馬戦は、8番人気のウインアグライア(牝2歳、美浦・和田雄二厩舎)が優勝。10頭中8番人気の低評価を覆し、デビュー戦を白星で飾った。
「来年も主導権は渡さない」と言わんばかりの強烈な“先制パンチ”だ。
10頭立てで行われた芝1600mの一戦は、昨年サリオスが完勝し、そのまま2歳王者に輝いた出世レース。今年も歴史的名牝ブエナビスタの息子ブエナベントゥーラが単勝1.5倍の支持を受けるなど、生産界の絶対王者ノーザンファームが送り込む超良血馬が話題を独占していた。
しかし、レースでは先に抜け出したブエナベントゥーラを、ゴール前でウインアグライアが強襲。クビ差だけ前に出て、前評判を覆した。さらに阪神で行われた新馬戦でも、7番人気のウインメイユールが2着に激走。
新馬戦の開幕週から「ウイン」の冠名が強烈な存在感を放っている。
「今年のクラシックでは岡田スタッド産の二冠牝馬デアリングタクトを筆頭に、オークス(G1)では1着から3着までを独占するなど、ノーザンファームのお株を奪うような“マイネル軍団”の快進撃が話題になりました。
今春のクラシックを未勝利に終わったノーザンファームの巻き返しが注目されているシーズンですが、まずは好調“ウイン”の存在感が光りましたね。超良血とはいえないだけに、前評判は決して高くないウインやマイネルの馬ですが、今後も新馬戦では馬券的に美味しい存在になりそうです」(競馬記者)
今春のオークスでは無敗の女王となったデアリングタクトを始め、2着にフローラS(G2)を勝ったウインマリリン、3着にも忘れな草賞(L)を勝ったウインマイティーが入線するなど、大きな注目を集めたマイネル軍団。
他にも、ウイングレイテストがデイリー杯2歳S(G2)で2着、ニュージーランドT(G2)で3着するなどマイル戦線で活躍。皐月賞(G1)で4着したウインカーネリアンが日本ダービー(G1)に出走するなど、随所で存在感を発揮した。
「実はウインマリリン、ウイングレイテスト、ウインカーネリアンは、すべてスクリーンヒーロー産駒。今年はモーリスが新種牡馬として注目され、ノーザンファームもブエナビスタやシーザリオなど多くの良血馬を種付けしていますが、(マイネル軍団の)コスモヴューファームはその父であるスクリーンヒーローを上手く使っている印象ですね。今年もウインのスクリーンヒーロー産駒は要注意の存在でしょう」(別の記者)
「競馬も子供っぽいところがあったけど、人の指示には反応が良く、実戦向きのタイプなのかな。完成途上の中で、これだけのパフォーマンスを見せてくれました」
そう語ったのは、ウインアグライアをデビュー勝ちに導いた横山武史騎手だ。横山武といえばウインマリリンの主戦騎手として、重賞初制覇を飾った勢いのあるコンビ。来年のクラシックも、マイネル軍団から目が離せないシーズンになりそうだ。